近年メディアなどで、田舎の空き家をリフォーム・リノベーションして地方へ移住する、といったライフスタイルが多く取り上げられ、話題になっています。
また、全国各地の自治体は、過疎化を食い止めるために移住支援制度を打ち出しており、地方移住をする際に様々な支援を受けられるケースも少なくありません。
今回の記事では、地方への移住をご検討されている方に向けて、田舎暮らしの魅力や地方で空き家を探す際のポイントをご紹介いたします。
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01空き家を活用して田舎暮らしがしたい!田舎暮らしの魅力とは?
田舎暮らしには一体どのような魅力があるのでしょうか。生活の利便性という点からすると、交通網が発達し、住宅地のそばに様々な店があり、店の営業時間も長いなど、都会のほうが田舎に比べて圧倒的に便利だと言えるでしょう。
ただし、物質的な便利さから離れた田舎ならではの不便さは、自然が身近にあり、ゆったりした時間が流れているということの裏返しであり、田舎暮らしの魅力の一つととらえることもできます。
また、インターネットを活用した様々なサービスが普及している現在では、こうした田舎暮らしもそれほど不便ではないと感じる方も少なくないようです。
このように、田舎暮らしの大きな魅力の一つに、物質的な便利さから離れて、自然の中で自分自身と向き合い、新たな発見や経験をする時間が持てることが挙げられます。
例えば、釣りやマリンスポーツ、ハイキング、近隣の景勝地や史跡巡りをすれば、その土地ならではの自然や歴史に親しむことができます。
また、音楽や絵画、伝統工芸などの芸術、家庭菜園や畑作りで自給自足生活に挑戦したり、その土地ならではのビジネスを始めたりするのもよいでしょう。
田舎と一言に言っても、日本には様々な気候や風土の土地があり、文化や風習も地域ごとに異なります。
土地ごとに体験できることも変わってきますので、移住後の生活を具体的にイメージし、移住の目的や体験したいことを考えておくことをおすすめします。
金銭面では、家賃や物件の購入価格、固定資産税といった住居関連の費用が安いことが、田舎暮らしの魅力の一つと言えます。
また、自治体ごとの移住支援制度を利用すれば、物件の購入費やリフォーム代について助成金が出る場合があります。
食費についても、輸送コストがかかるものについては割高な一方、おすそ分けや地元の農産物は安く手に入りますので、上手くやりくりすることで抑えることが可能です。
一方、田舎では都市ガスに比べて高いプロパンガスが主流で、移動には自動車が必要な場合が多く、また、寒冷地では冬場の光熱費がかさみます。
光熱費や自動車関係の費用は高くつく傾向にあるので、食費などとの兼ね合いでうまくバランスをとることが必要です。
また、田舎では近所付き合いが大変だと言われますが、知らない土地で生活していく際、地元の方との良好な関係を築いていけば、助けられることもあるでしょう。
地域の方々とお互いに助け合いながら暮らしていけるのも、田舎での生活の魅力の一つとなるのではないでしょうか。
02空き家を活用して田舎暮らしがしたい!空き家はどうやって探す?
魅力的な田舎暮らしですが、実現させるためには住居の確保が欠かせません。空き家を購入してリフォーム・リノベーションすれば、新築を建てるより時間もかからず、費用も安く済みます。
それでも決して安い買い物ではありませんから、慎重に選びたいですよね。
そこで、ここからは、田舎で空き家を探すにはどのような手段があるのかをご紹介いたします。
空き家探しの手段として初めにご紹介したいのが、空き家バンクです。
空き家バンクとは、地域への定住や地域の活性化を目的として、移住・交流希望者向けに、地域の空き家の物件情報をインターネットを通じて提供する制度で、多くの場合、自治体により運営されています。
そのメリットには、営利目的ではないため仲介手数料がかからない、貸家など不動産会社が扱っていない物件を見つけやすい、物件を探す際に自治体や地元の方から地域についての情報を得られるといったことが挙げられます。
また、交渉や契約は売主や貸主との直接交渉で、補修は貸主負担となりますが、その代わりDIYで比較的自由に補修できる物件が多いのも特徴です。
ただし、空き家バンクは地域への移住・活性化への期待がこめられた制度ですので、移住する前に実際に地域に足を運び、本当にその土地での暮らしが自分に合っているのか、地域の人々と交流し、地域の活性化に貢献できるのかを見極めた上で、決断することが大切です。
また、地域の人々と交流を深める中で空き家に関する情報を得ることも、田舎での空き家探しに有効な手段の一つです。
住みたいと考えている地域があれば、頻繁に通ってみたり、インターンシップや田舎暮らし体験に参加したりしてみましょう。
そこで役場や自治会、地域住民の方との交流を深めながら、その土地への移住を考えていて、空き家を探していることを伝えてみると様々な情報を得られるでしょうし、売りに出していない空き家を紹介してもらえる場合もあります。
都市部での物件探しにはあまりない方法ですが、移住先の地域の方々との交流も深められますので、おすすめの方法です。
都市部での物件探しと同じように、不動産会社を利用するという方法もあります。不動産の専門知識を持ったプロに仲介してもらえるため安心ですし、修繕費をはじめとした各種費用の詳細なども分かりやすく明記されており、状態がよい物件が多いのが特徴です。
また、地域密着型の不動産会社では思いがけない情報を得られる場合もありますので、空き家を探す際には一度足を運んでみるとよいでしょう。
03空き家を活用して田舎暮らしがしたい!空き家を探す際の注意点とは?
田舎暮らしの魅力や、空き家の探し方についてご紹介してきました。物件探しには出会いや直感も大切ですが、長く住むためには、実際に住んだ時の実用性についても考えなければなりません。
そこで、田舎で空き家を探す際、失敗しないために気を付けるべき点についてご紹介いたします。
まず、空き家の設備や状態を空き家の傷み具合を確認し、修繕費用を概算しましょう。
建物が傾いていないか、十分な強度が保たれているか、また、法的な問題はないかなどは、安全に生活する上で特に重要です。
屋根や水回りの配管は修繕費用が掛かりやすい箇所ですので、補修が必要であるかチェックしておきましょう。
寒冷地の場合、雪の重みで屋根に負担がかかったり、水道管が凍結したりとトラブルが起きやすい箇所となりますので、移住先の気候なども踏まえた注意が必要です。
また、自然豊かな環境には虫が多くいますので、虫が苦手な方は網戸の立て付けを確認し、隙間ができていないかも見ておいたほうがよいでしょう。
さらに、インターネットの光回線やスマートフォンの電波がつながらない地域もあります。
家の外ではスマートフォンの電波がつながるのに、家の中ではつながらないといったケースもありますので、電波や回線の確認は十分におこないましょう。
空き家の立地は、安全に暮らす上で重要なポイントとなります。
病院や学校、買い物にいく際の交通手段について、実際に道のりをたどって想定し、道が悪い場所はないか、夜道が危険かどうか、自動車が必要な場合は、十分な駐車スペースが確保できるかもチェックしておきましょう。
また、ご近所付き合いについては、地域住民の方に話を聞いておくと雰囲気をつかめますし、地域の活動やローカルルールについて教えてもらえるので、安心です。
04まとめ
都市部での物質的な生活から解放されて、豊かな自然に囲まれ、地域の人々と交流を深めながら、ゆったりとした時間を過ごせる田舎暮らしは魅力的ですよね。 そんな田舎暮らしでは、今回ご紹介したように、空き家を探す際にも人間関係に助けられたり、田舎ならではの注意点があったりと都市部での物件探しとは異なる点が多くあります。
こうした点を踏まえて、ご自身にあった田舎暮らしを実現してみてはいかがでしょうか。
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空き家で何かお困りのことがありましたら、ぜひご利用ください。