輪島市には空き家に対する支援制度がいっぱい!

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各地域の空き家対策
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空き家は放置された場合、周囲に様々な被害を及ぼす可能性がありますが、近年、空き家を利用して地方に移住したいという方が増えています。

石川県輪島市では、市内の空き家が放置されるのを避け、また、これらを有効に活用するための対策を打ち出しています。

今回の記事では、空き家を活用するための輪島市の取り組みについてご紹介いたします。

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輪島市には空き家に対する支援制度がいっぱい!


 

▼空き家に対する支援制度が充実した輪島市!観光地としても魅力いっぱい


はじめに輪島市がどのような市であるのか、その概要を見ていきましょう。

輪島市は能登半島の北西に位置し、豊かな緑と海に囲まれた、人口約3万人の市です。

気候的には、冬場の大雪予想などで輪島市観測所周辺のデータが取り上げられるため、大雪地帯のイメージがありますが、実際は大雪地帯ではなく、夏の平均最高気温は30度、冬の最低気温は0度ほどです。

市の花は市内に日本屈指の群生地がある雪割草、市の木は輪島漆器の素材としても使われるアテ、市の鳥は朱鷺(トキ)で、輪島市の豊かな自然環境のシンボルともなっています。

豊かな自然に恵まれた輪島市ですが、古くから豊かな歴史と文化が育まれてきた街でもあり、様々な観光資源に恵まれています。

壇ノ浦の戦いのあと能登に流された平家の武将、平時忠は輪島に移り、時国家の祖、平時国が生まれたと言われており、輪島市内には平家の末裔とされる時国家の邸宅があります。

 

鎌倉時代には、曹洞宗の本山「總持寺」が開かれ、全国15千か寺の根本道場として発展し、現在でも多くの観光客が訪れています。

毎年大みそかに「ゆく年くる年」のイベントとしておこなわれる山門前での「御陣乗太鼓」の実演や「開運餅まき」は、全国的にも有名です。

また、中世には三津七湊と呼ばれる日本を代表する港の一つに数えられ、北前船の寄港地となり、日本海海運の要衝として栄えてきました。

このように豊かな森林に恵まれているだけでなく、日本屈指の港町として様々な物資が集まるようになった輪島市では、材料を容易に調達できるため、江戸時代中期以降、漆器作りが盛んになりました。

 

輪島塗とよばれるこの漆器は、日本を代表する伝統工芸品となっています。

そのほかに、平安時代から続くとされる輪島の朝市も、日本三大朝市の一つとして全国的に有名です。

 

▼輪島市の空き家対策制度って?空き家の購入にも改修にも適用

 

自然に恵まれ、歴史、文化的にも豊かな観光資源を有する輪島市は、地方移住先としても魅力的です。

輪島市に空き家を購入しての移住をお考えの方も多いのではないでしょうか。

輪島市は市内への定住を促進し、地域の活性化を図るために、様々な対策を打ち出していますが、その一つに、輪島市内に空き家をお持ちの方と、移住希望者双方が利用できる空き家対策の補助制度があります。

ここからは、輪島市の空き家対策の補助制度である、輪島市空家等利活用推進事業補助金についてご紹介します。

 

この制度は、輪島市内の空き家を活用し、危険な建築物を解消することを目的として、市内の空き家の購入・改修又は周囲に危険をおよぼす可能性のある建築物の除去について、費用の一部を輪島市が補助するものです。

補助対象となる区域は輪島市内全域で、補助対象となる事業、申請者や経費などの条件は以下の通りになります。

 

補助対象となる事業の1つ目は、空き家の購入です。

申請できるのは、輪島市に定住するため輪島市空家データベースに登録された空家を購入して居住しようとする方です。

補助対象となる経費は空き家の購入費で、100万円を限度額として、経費の1/2が補助されます。

また、空き家の改修も補助対象となります。

 

申請できるのは、輪島市空き家データベースに登録済、又は登録しようとする空き家の所有者の方、もしくは、輪島市に定住するため輪島市空き家データベースに登録された空き家を購入又は賃借して居住する方です。

補助の対象となる経費は、居住部分の改修にかかわる工事費で、こちらも100万円を限度額として、対象経費の1/2が補助されます。

そして、危険建築物の除却も補助対象となります。

 

こちらを申請できるのは、市により危険建築物と判定された建築物の所有者又は管理者の方です。

 

補助対象となる経費は、危険建築物の除却費で、限度額は1棟につき50万円を限度額として、1/2が補助されます。

いずれも、補助対象事業の着手前に事前申請を行い、市から補助事業の認定を受ける必要があります。

そのほか、補助の条件や手続きの詳細については、輪島市のホームページに掲載されていますので、輪島市内で空き家の購入や改修をご検討中の方は、ご一読されてみてはいかがでしょうか。

 

▼輪島市の定住・移住支援策は空き家の購入・改修にも適用できる!

 

輪島市内に空き家をお持ちの方と、移住希望者双方が利用できる空き家対策の補助制度についてご紹介してきましたが、そのほかにも、輪島市は市内への移住者を対象とした定住・移住の支援制度を実施しています。

こうした支援制度の中には、移住・定住奨励金や住宅賃貸支援や、住宅確保支援に加え、空き家の改修などに対する支援金も含まれています。

 

ここからは、この輪島市移住定住支援金についてご紹介します。

この制度は、輪島市内への移住者の市内への定住を促進し、地域の活性化を図ることを目的として運用されています。

また、2019331日までに転入された方には旧制度が、201941日以降に転入された方には新制度が適用されます。

まず、新制度では対象となるのは、定住の意思を持つ60歳未満の方で、転入前に、珠洲市、穴水町、能登町、志賀町を除く輪島市外に連続して2年以上居住していた方です。

新制度の支援金は、移住支援と定住支援の2種類があります。

移住支援では転入から1年以内に地元企業等に就業した方に10万円が、定住支援では転入から1年以内に地元企業等に就業し、就業から引き続き1年が経過した方に20万円が支給されます。

いずれの支援金も申請期日は要件を満たした日から60日以内となっています。

また、公務員や、転勤や異動が想定される方は対象外となっています。

旧制度で対象となるのは、30歳以上60歳未満で市外に住民登録をして10年以上居住していたか、18歳以上60歳未満で輪島市に住民登録をしたことがない方のうち、転入後1年以内に地元に就業し、就業後1年が経過した方です。

 

上記の要件を満たす方は、UターンもしくはIターン支援として、30万円が支給されるほか、同日に輪島市内に転入した家族に対しても、2人目は20万円、3人目以降は1人あたり10万円が支給されます。

さらに、UターンまたはIターン支援の対象者で条件に当てはまる方には、住宅関係の支援金も支給されます。

転入後30日以内に市営住宅を除く市内の賃貸住宅に入居した方には、住宅賃貸支援として限度額を2万円として、1年間にわたり管理費、駐車場代を除く家賃の1/2が支給されます。

 

また、転入後5年以内に、市内の住宅を購入した方には、住宅確保支援として、新築であれば限度額を70万円として費用の1/10を、中古であれば限度額を50万円として費用の1/10が支給されます。

さらに、転入後5年以内に、輪島市空き家データベースに登録されている住宅を賃貸または購入し、改修した方、およびその所有者の方には、空き家データベース登録住宅改修支援として、住宅賃貸支援を受けている場合はその額を控除したうえで、限度額を50万円として費用の1/2が支給されます。

なお、旧制度の申請期日は就業日より1年以上経過した日から、60日以内となっています。

輪島市移住定住支援金については、輪島市のホームページに掲載されていますので、輪島市に転入された方や転入をお考えの方は、ぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

▼まとめ


自然と観光資源に恵まれた輪島市には市内で空き家を所有されている方や市内への移住者を対象としたさまざまな支援制度があります。

輪島市内ですでに空き家をお持ちの方や、空き家の購入、輪島市内への移住をご検討されている方は、ぜひ今回の記事をご参考にしてみてくださいね。

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