空き家を店舗として活用するには?

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「空き家を活用してカフェを始めました」といったニュースが流れることがあります。
こうした事例は空き家の活用事例のひとつです。

活用できなかった空き家を店舗としてリニューアルし、人が集まる。
空き家対策としては十分な成果でしょう。

ただ、すべての空き家が店舗に転換できるわけではありません。

今回は空き家を店舗として活用するにはどうしたらよいか、考えていきます。

01店舗活用の事例

空き店舗を引き続き店舗として利用するのも、空き家の店舗活用といえるでしょう。
ただ、中には築100年を超えるような古民家を店舗に改装して営業するスタイルもあります。
要はアイデア次第でいろいろな空き家が活用できるのです。

どんな種類の店舗活用方法があるのかみてみましょう。



飲食店舗

カフェや喫茶店といった軽飲食が中心ですが、中には本格的な料理を提供する店舗もあります。
郊外だと古民家を再生して料理を提供するスタイルも活発です。

提供する料理も地元の特産品を使ったもの、こだわりの素材を使ったものなど多様です。
飲食店舗は空き家の店舗活用の典型例といえるでしょう。


物販店舗

地産のものや自分たちで作ったものを販売する店舗などです。

物販店舗の利点は改装費が少ないこと。
飲食だと水回りの設備がどうしても必要です。

物販店舗の場合は商品が陳列できればよいため、初期投資が少なくて済みます。
空き家を整理整頓するだけでもできてしまう手軽な活用方法です。


宿泊施設

観光地などの場合、空き家を改装して民宿や民泊施設にする例もあります。

特に外国人旅行者だと格安で宿泊できるため民泊施設が人気です。
ホテルなどでは味わえない、日本の一般的な生活を体験できるのも人気の秘密でしょう。

住宅の空き家の場合は大きく用途を変えることなく宿泊施設に転換できます。
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02店舗活用の注意点~地域編~

空き家をリフォームしただけではお客さんは集まってきません。
ここから先は一般の店舗開発や開業と同様の目線が必要です。

まずはどんな場所にあり、お客さんが集まりやすいかどうかをチェックする必要があります。

出店する地域の注意点をみていきましょう。



立地条件

一般の店舗へ出店する際にも立地条件は重要です。
よい物件であっても裏通りで人目につかなかったり、アクセスが悪かったりするとお客さんは来てくれません。

空き家が店舗としてよい立地にあることは多くありません。
空き家を店舗にする場合は一般の店舗を探すよりも条件が厳しくなります。


駐車場の有無

東京23区内であれば駐車場を気にする必要はないでしょう。
他の都市でも中心部なら時間貸しの駐車場もあります。

ですが、郊外や地方の車での移動が中心の地域だと駐車場の有無は店舗の死活問題です。

敷地内に駐車場できるスペースがあるか、なければ近隣で確保できるか検討しましょう。


長持ちするか

最初は物珍しさで売上が増える可能性はあります。
ですが、長く店舗を営業しようとすると「空き家を店舗に改造しました」だけでは話題性として弱いのです。

空き家再生を前面に出すなら空き家の魅力を発信するなどのアイデアが必要になります。
味や品ぞろえといった店舗の魅力も必要ですし、事業計画や営業戦略といったことも必要です。
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03店舗活用の注意点~建物編~

立地条件をクリアできたとしても、それだけで空き家を店舗にできるわけではありません。
建物自体が店舗に耐えうるかどうかチェックする必要があります。

特に居住用の建物であった場合には不特定多数の人が利用することは想定外です。

どんな点を確認すべきかみていきましょう。



水回り

飲食店舗を営業するなら戸建住宅の給排水設備では足りません。
上水道も口径の大きいものに変えるべきでしょう。

そして問題は排水です。

下水道工事も大規模になりますが、地方で利用されることも多い浄化槽も戸建住宅クラスでは足りません。
くみ取り回数を増やすか大きな容量に変更することが必要です。


バックヤード

倉庫や厨房などお客さんが立ち入らないエリアのことをバックヤードといいます。

居住目的だった空き家でバックヤードを確保するのは大変です。
店舗前提の建物と比較するとどうしても使い勝手が悪くなります。

増改築をするか、レイアウトの再考が必要でしょう。


申請

エリアの問題とも重複しますが、その空き家が建っている場所が店舗を営業できる場所かどうかを確認する必要があります。

市街化調整区域だと店舗向けの増改築が困難です。
市街化区域内でも店舗の開業が難しいエリアもあります。

物件も見つかったけれど、店舗が営業できない場所だった、では本末転倒です。
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04まとめ

「空き家を活用して○○を販売しています。」といったニュースには事欠きません。
ですが空き家を店舗として利用しただけでは、一過性の話題ですぐに忘れ去られてしまいます。
空き家を活用するにしても、通常の店舗と同じように営業戦略や事業計画が必要です。

空き家を活用することは素晴らしいことですが、そればかりにとらわれない戦略や計画を練りましょう。


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