転勤になったり実家を相続したりなどで、空き家を持て余してはいませんか?
人の気配のない空き家は、そのままにしておくと防犯面や衛生面で心配でしょう。
そこでおすすめなのが、空き家を賃貸物件として活用する方法です。
この記事では、空き家の賃貸活用をご検討中の方に向けて、家賃の決め方や相場、家賃が無料の空き家について解説します。
空き家を賃貸物件として活用!家賃の決め方とは?
空き家は、賃貸に出すことで管理の手間が省けるうえに賃料収入が得られるため、一石二鳥です。
しかし、家賃をいくらに設定すれば良いか迷うところでしょう。
賃貸物件を探している方は、まず支払える家賃の範囲内で物件を探す方が多いため、入居者を募るうえで家賃の設定は重要です。
家賃の決め方は、以下のとおりです。
①物件の状態や立地
家賃は、築年数や物件の状態、立地で値段が左右されます。
一戸建ての空き家の場合は、家屋の外観や室内の状態がきれいであれば家賃を高く設定できるでしょう。
また、子育て世帯をターゲットにする場合は、ホームセキュリティや防犯カメラが付いていると高評価を得やすいです。
立地については、交通の利便性や買い物に便利な場所かどうかが見られます。
とくに、治安が良くてスーパーマーケットや医療機関が近くにある物件は、条件が良いため家賃を高く設定しやすいですよ。
②不動産市場の状態
家賃の額は、不動産市場の動向にも左右されます。
競合物件が多ければ価格競争によって家賃が下がりやすくなり、反対に希少性が高くて人気のある物件であれば、高い家賃を設定できます。
現在、似たような条件の物件がどのくらいあるのか、いくらぐらいの家賃で募集しているのかは、不動産ポータルサイトで調べることができますよ。
③貸し出す期間や契約内容
空き家の家賃は、貸し出す際の条件や期間、契約の種類によっても変わってきます。
たとえば、賃貸借契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類がありますが、一般的に定期借家契約は家賃が割安になります。
定期借家契約の場合は期間限定の賃貸借契約になり、契約期間が満了したら入居者は退去しなければならないからです。
その点、普通借家契約の場合、入居者は契約期間を更新することができます。
そのため、定期借家契約で入居者を募集する際は、家賃を相場よりも低くするのが一般的です。
以上が、家賃の決め方ですが、家賃の目安を具体的に知りたい場合は、不動産会社に賃料査定を依頼するのがおすすめです。
賃料査定では、不動産会社が周辺の取引事例や物件の状態を確認したうえで、妥当な家賃を算出しますよ。
空き家の家賃は安いほうが良い?家賃相場や貸し出し方法
空き家の家賃の決め方がわかったところで、実際の家賃相場も気になるところでしょう。
一戸建ての家賃相場は、エリアや物件の広さによって大きく異なります。
たとえば、東京都の一戸建ての家賃相場は2LDK・3K・3DKの広さで6万円台~30万円台と、エリアによって大きく家賃が異なります。
港区や千代田区などの都心は家賃が高くなり、武蔵村山市や青梅市などの多摩地域は家賃が比較的に安いです。
地方の田舎にいたっては1万円台~5万円台と、家賃が安い古民家も多いですよ。
空き家の家賃は安い方が良い?
賃貸に出す空き家がボロボロの状態にある古民家の場合は、家賃をある程度安くしないと入居者が集まりにくいでしょう。
実際に、田舎ではボロボロの一戸建てを月1万円で賃貸に出し、入居者がDIYをしながら住んでいるケースもあります。
DIYが不要ですぐに住める状態の空き家であれば、月3万円台が相場になります。
一戸建ての古い空き家は、アパートやマンションなどの集合住宅と比較すると設備が古くて光熱費も上がりやすいなど、不利な点が多いです。
そのため、近くに競合となる集合住宅がある場合は、家賃を割安にしたほうが入居者を集めやすいでしょう。
空き家の貸し出し方法とは?
とは言え、せっかく空き家を賃貸に出すからには、なるべく安定的な家賃収入を得たいところでしょう。
安定的な家賃収入が得やすい貸し出し方法は、以下の2つです。
●シェアハウスとして貸し出す
●オフィスや店舗として貸し出す
シェアハウスとは、1つの一戸建ての家を複数人に貸し出す方法です。
所有する空き家の部屋数に応じて入居者を募集し個別に賃貸借契約を結べば、それぞれから家賃を受け取ることができます。
シェアハウスは、1人が退去しても残りの入居者から家賃を受け取れるため、空室リスクを低減できるメリットがあります。
ただし、空き家をシェアハウスとして貸し出すには、いくつかの手続きが必要となりますのでご注意ください。
関連記事:空き家の活用にシェアハウスはおすすめ?メリットや手続き方法も解説!
駅に近い空き家であれば、オフィスや店舗として貸し出す方法もあります。
ビジネス向けの賃貸物件は長期的に利用してもらえることが多いため、安定して家賃収入が得られるでしょう。
空き家を家賃無料で貸し出すのもアリ?そのメリットとは
古い空き家でなかなか借り手が見つからずに管理が大変な場合は、家賃無料で貸し出す方法もあります。
実際に、自治体が運営する空き家バンクで検索すると、移住支援制度を活用するなどで実質家賃がタダになる物件が増えています。
所有者にとって空き家を家賃無料で貸し出すメリットは、以下の3つです。
●管理の手間が省ける
●空き家を放置することによるリスクの低減
●地域活性化に貢献できる
空き家は定期的に掃除や換気などをおこなわないと、すぐにホコリや湿気が溜まり、老朽化が早まります。
その点、家賃無料でも誰かに住んでもらうことで掃除や換気などの空き家管理の手間が省けるでしょう。
また、空き家は放置すると「特定空家」に指定され、固定資産税の減税措置が適用外になるなど、行政からペナルティを受ける恐れがあります。
放置された空き家の庭に生えた草木が隣家に越境し、近隣トラブルに発展するケースも多いです。
そのため、空き家を賃貸に出すことで特定空家に指定されるのを回避でき、固定資産税を節税できたり近隣トラブルを防げたりするメリットがあります。
さらに、移住者向けに空き家を貸し出せば、地域活性化にも貢献できるでしょう。
自治体によっては、移住者向けに家賃補助金・助成金などを出すところもあります。
空き家所有者は、自治体の移住支援制度に協力することで、入居者を見つけやすくなるメリットもありますよ。
ただし、支援制度は自治体によって異なるため、まずは空き家がある地域の移住支援制度について役所窓口やホームページで確認すると良いでしょう。
また、自治体によっては空き家活用のためのリフォームについて補助金を出しているところもありますよ。
関連記事:知っているとお得にリフォームできる!?空き家のための補助金制度
ぜひ、自治体の制度を利用して空き家をお得にご活用ください。
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まとめ
一戸建ての空き家の家賃相場は、東京都内だと6万円台~30万円台、地方の田舎のほうだと1万円台~5万円台と、エリアによって大きく差が出ます。
そのため、空き家を賃貸に出す際の家賃設定に迷う方は、まずは不動産会社に賃料査定を依頼するのをおすすめします。
賃料査定に出すことで、不動産会社が近隣の取引事例や物件の状態を考慮した妥当な家賃を算出しますよ。
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