空き家を活用して猫の保護活動はいかが?3つの事例をご紹介!

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空き家を活用して猫の保護活動はいかが?3つの事例をご紹介!

少子高齢化と人口減少にともない、空き家が増加していることが社会的に問題視されている昨今。
空き家が増えると、倒壊リスクや火災リスク、衛生環境の悪化と、所有者のみならず地域住民にも悪影響を及ぼします。
そのため、所有者だけではなく、自治体や地域住民も一丸となって空き家問題に取り組むことが今後ますます求められるでしょう。
一方で、空き家を所有する当事者としては、具体的にどのように活用すれば良いか迷うのではないでしょうか。
今、空き家の活用方法として今注目を浴びているのが「猫の保護を目的とした活用」です。
「猫の保護を目的とした活用」をすることで、空き家問題の解決をはじめ、猫の殺処分問題や、高齢者の孤立問題の解決にもつながります。
今回の記事は、空き家を活用して猫の保護活動をしている事例を3つご紹介します。
空き家の活用方法の一つとして、参考までにご覧ください。

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空き家を活用して猫の保護活動①保護猫カフェ

最初にご紹介する事例は、福岡県古賀市にある古民家を改装した里親募集型の保護猫カフェです。
近年は、猫を飼いたいと思ったときに、ペットショップでの購入ではなく、保護猫カフェやシェルターを訪れて、猫を引き取る飼い主が増えています。
保護猫カフェとは、通常の猫カフェと違って、保護された野良猫や捨て猫と触れあえるだけでなく、里親も募集しているカフェです。
空き家を古民家カフェとして活用する方は多くいますが、この章では、猫カフェと古民家カフェを融合した施設の事例をご紹介します。

築90年の空き家が居心地の良い猫カフェに

活用された空き家は、大正時代に建てられた趣のある古民家で、敷地面積が224坪、建物が53坪の物件です。
5年以上も空き家だった古民家の室内や庭をきれいに整備し、猫も人もくつろげる空間へと生まれ変わりました。
また、当初は古民家を借りる形で猫カフェをオープンしましたが、賃貸借契約終了時に物件を買い取って、運営を継続しています。
現在は、猫雑貨も取り扱う「里親募集型保護猫×古民家カフェ」として、口コミでも人気のお店となっていますよ。

改装費はいくらかかる?資金調達方法は?

築90年の空き家をリノベーションしようと思うと多額の費用がかかります。
今回の事例では、約500万円かかる費用について、一部はクラウドファンディングで支援を募りました。
目標金額を120万円として支援を募ったところ、なんと集まった支援金額は約230万円です。
また、物件を購入する際も、再度クラウドファンディングで支援金を募り、600万円の目標金額に対して、なんと約1,018万円もの支援金が集まっています。
このような結果から、空き家を保護猫カフェとして活用することは、多数の方々から応援されることがわかりますね。

空き家を活用して猫の保護活動②保護猫シェルター

続いてご紹介するのは、空き家バンクで見つけた一軒家を保護猫たちのシェルターに活用した事例です。
保護猫シェルターとは、飼い主が見つかるまでの間、野良猫や捨て猫たちが暮らす場所のことを言います。
放置された空き家に野良猫が住み着いてしまうと、糞尿などで衛生環境が悪化して空き家の価値が下がったり、地域住民からクレームが来たりなど、悪影響を及ぼします。
これからご紹介する事例は、空き家問題と野良猫による悪影響の両方を解決できる公益性のある活用方法です。

築50年の空き家が猫の居場所に

活用された空き家は、空き家バンクに登録された長野県上田市にある築50年の鉄骨3階建て、延べ床面積320㎡の広い一軒家です。
ちなみに、空き家バンクとは、登録された空き家の物件情報を地方公共団体のホームページ上で見ることができ、紹介を受けることができる制度のことを言います。
空き家を保護猫シェルターとして活用するには、法的に問題がない区域か、風通しや日当たりなどの住環境、部屋数や広さなどの細かい条件が求められます。
その点、今回の空き家は保護部屋数が10室、倉庫部屋が7室、給餌洗い場や洗濯室、トイレなど、保護猫のシェルターとして利用するのにうってつけの物件でした。
そして現在は、100匹近くの猫を保護するシェルターとして有効活用されています。

必要費用や資金調達方法は?

登記費用と整備費を除く必要費用は、土地と建物合わせて280万円でした。
そのうち200万円については、クラウドファンディングで支援を募り、資金調達に成功しています。
残りの金額については、プロジェクトを立ち上げた保護猫団体の自己資金で、空き家を購入したとのこと。
現在においては、保護猫活動の運営費について寄付金をホームページで募っており、たくさんの方々から支援されています。

空き家を活用して猫の保護活動③保護猫と暮らすシェアハウス

最後にご紹介する事例は、空き家をリノベーションし「保護猫と猫好きの方がともに暮らすシェアハウス」として活用した事例です。
シェアハウスとは、一つの住宅を複数人で共に暮らす住宅やその暮らし方のことを言います。
「保護猫と暮らすシェアハウス」は、地元の保護猫シェルターから預かった猫がいる家で、住人は猫のお世話をしながら生活をすることができます。
保護猫付きのシェアハウスとして活用することで、空き家問題と猫の保護活動だけでなく、ペットと暮らしたい高齢者と若者が一緒に住むという「多世代の交流」も実現しています。

昭和58年築の空き家が保護猫ルーム付きシェアハウスに

活用された空き家は、神奈川県相模原市にある昭和58年築の木造2階建ての建物です。
傷みがある空き家を、猫と人が暮らしやすい空間にリノベーションし「保護猫と暮らすシェアハウス」として貸し出しました。
入居の条件は女性限定となりますが、年齢制限はなく、愛猫との入居も可能です。
また、週末には猫とのふれあいイベントを開催し、地域のコミュニティの場としても活用されています。
現在は、入居者の順番待ちとなるほどの人気のあるシェアハウスとなっていますよ。

先駆的空き家対策モデル事業に採択

先駆的空き家対策モデル事業とは、全国の空き家対策を促進するために、官民が取り組む「モデルとなるような事業」について支援をおこない、その成果を全国へ展開していくことを図るものです。
そして上述の「保護猫と暮らすシェアハウス」事例は「平成29年度先駆的空き家対策モデル事業」に採択された事業です。
官民一体となって、建築士や不動産会社などの専門家と連携しながら、最適な物件を探したり、保護猫付きシェアハウスの運営計画を立てたりと、さまざまなプロセスを経て「保護猫と暮らすシェアハウス」が実現しました。
事業の詳細については、国土交通省のホームページなどでご確認いただけます。

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まとめ

今回は、空き家を活用して猫の保護活動をしている事例を3つご紹介しました。
保護猫カフェや保護猫シェルターは、クラウドファンディングで支援を受けて、空き家の購入費用やリノベーション費用を賄うことに成功しています。
そのため「猫の保護活動を目的とした空き家の活用」は、たくさんの方々から支持される活用方法と言えるでしょう。
また、保護猫と暮らすシェアハウスについても、行政から「先駆的空き家対策モデル事業」に採択されているため、公益性のある取り組みと言えます。
空き家を活用したいと考えている方は、この記事を参考に保護猫活動への活用を検討してみてください。
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