空き家問題に取り組むNPO法人とは?空き家問題への取り組み事例などをご紹介

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空き家問題に取り組むNPO法人とは?空き家問題への取り組み事例などをご紹介

近年、全国で空き家問題に取り組む動きが広がっており、国による対策や企業による活動など様々な活動がおこなわれていますが、NPO法人による活動もその一つです。
NPO法人とは特定非営利活動法人を指し、市民が運営する市民活動団体が法人認定を受けたものです。
空き家問題において、国や企業による空き家対策は法的・経済的な側面で大きな意義を持ちますが、NPO法人による取り組みもまた、地域との関係が深い市民による自発的活動という点で空き家問題の解決に向けて大きな役割を果たしています。
今回の記事では、NPO法人の空き家に関する活動について、NPO法人についてのご説明も交えながら、その取り組みの事例などをご紹介いたします。

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NPO法人って?空き家対策ではどんな役割を果たしているの?

はじめに、NPO法人や空き家問題に取り組むNPO法人の活動全般についてご説明いたしましょう。
冒頭でも述べたとおり、NPOは市民の意思により市民が中心となって活動する市民活動団体全般を指します。
NPO法人すなわち特定非営利活動法人は、NPOのうち特定非営利活動促進法により法人として認められた団体です。
単なるNPOでなく、NPO法人として活動するためには特定非営利活動促進法が提示する要件を満たした上で、申請をおこない、認可を得る必要があります。
その活動内容として認められているのは、医療や教育、福祉、地域振興や人権保護など、特定非営利活動促進法が指定する20の分野に該当し、公共の利益に与する非営利活動です。
ただし、この場合の非営利活動とは収益を団体メンバーに分配せず、事業活動に充てることであって、商業活動など収益を得る行為自体は認められています。
法人として認可を受けた団体であるNPO法人は団体としての権利を有するため、団体名義で契約や手続きなどを処理できることが特徴の一つとなっています。
これらNPO法人の中でも空き家問題に取り組む団体は、特定非営利活動促進法が定めた活動のうち、まちづくりの推進、農山漁村または中山間地域の振興および経済活動の活性化などに該当する活動をおこなっています。
その団体数は多く、全国各地でNPO団体が空き家に関する活動をおこなっており、その活動範囲も全国規模での空き家問題に取り組む団体から、特定地域の活性化に取り組む団体まで様々です。
NPO法人として認められると年に1度事業報告などの情報開示が求められ、収益の発生する活動をおこなう場合は、法人税の申告義務が発生します。
こうした手間にもかかわらずNPO法人として空き家問題に取り組む団体が多い一因として考えられるのが、法人として認可を受けることで、公的に団体として活動することが可能になる点です。
これにより空き家バンクの運営をはじめとして、自治体や企業と協力しつつ活動することが容易になり、様々な範囲での活動が可能になるわけです。

空き家問題に取り組むNPO法人① NPO法人 空き家・空き地管理センター

ここからは、空き家問題に取り組むNPO法人の活動をご紹介いたしましょう。
はじめに取り上げるのは、NPO法人空き家・空き地管理センターの活動です。
空き家・空き地管理センターは放置空き家をなくすことを目標に、空き家・空き地の管理や利活用を促進するための活動をおこなっています。
空き家・空き地管理センターの代表的な活動として挙げられるのが、空き家・空き地ついての相談受付です。
空き家の所有者や所有予定の方を対象に、メールや電話、ビデオ通話、来社などでの相談に1時間無料で対応しています。
空き家の管理サービス利用や空き家の自己管理など空き家の管理方法、空き家の活用方法、また空き家が売却可能かといった売却に関する問題や相続・税金に関する問題まで、様々な内容の相談を受け付けています。
空き家に関する相談以外にも、空き家・空き地管理センターは空き家管理代行もおこなっています。
管理プランには、月額100円で気軽に依頼できる「100円管理」と、空き家の利活用や資産価値の維持まで視野に入れている方向けの「しっかり管理」があります。
「100円管理」では月1回の巡回で目視点検や、クレーム一時対応、報告書の送付、管理看板設置などを依頼できます。
「しっかり管理」では月額4,000円から1,5000円で、金額に応じて月1回から4回の巡回をおこない、「100円管理」の内容に加えて敷地内のごみ処理や、庭木確認、室内換気、雨漏り点検、通水、ポスト清掃などまで請け負ってくれます。
空き家・空き地管理センターの特徴には、その活動地域の多さと空き家に関するあらゆる問題に対応する守備範囲の広さが挙げられます。
空き家の管理や利活用には法律や不動産、建設業や清掃業など様々な知識や技術が関わってきます。
空き家・空き地管理センターではこれらの専門知識や技術を有する全国の事業者と連携し、全国474もの市区町村で空き家に関わる管理サービスを展開、空き家に関する様々な相談をワンストップ対応で受け付けています。
このように、NPO法人ならではの連携を駆使して、空き家に関する相談や管理サービスをより身近なものとした空き家・空き地管理センターの活動は、空き家問題の解決に向けて大きな役割を果たしていくのではないでしょうか。

空き家問題に取り組むNPO法人② 特定非営利活動法人 空き家コンシェルジュ

次にご紹介するのは、奈良県を中心に空き家問題に取り組む特定非営利活動法人空き家コンシェルジュの活動です。
空き家コンシェルジュでは空き家の所有者や空き家を利用したい方を対象に、行政や地域と連携しながら、空き家の総合相談窓口として活動をおこなっています。
まずは、空き家を所有している方を対象とした取り組みから見ていきましょう。
空き家コンシェルジュは奈良県の空き家の管理や活用方法についての無料相談会を開催し、その相談内容に合わせて空き家の無料調査、管理・活用方法の提案をおこなっています。
さらに、空き家の定期巡回やメンテナンスなど、空き家の管理業務代行も請け負っています。
定期巡回では、月1回の定期巡回および台風や災害後の巡回を月額5,000円の基本料金でおこなっています。
作業内容には、空き家の状態や所有者の希望に応じて、家屋の外観、庭の確認から、修繕が必要な箇所の確認、通風・換気、通水、簡易清掃などが含まれています。
巡回で修繕が必要と思われる個所が発見された場合には、メンテナンスを依頼することも可能です。
メンテナンス内容に関するアドバイスや見積もり、また必要な場合には施工業者を紹介・手配してくれます。
相談や調査は無料ですが、メンテナンスを依頼する場合には実費が発生します。
また、空き家コンシェルジュでは、奈良県への移住希望者など、空き家に住みたい方や空き家を利用したい方を対象として、住居探しに関する相談や移住後のアフターフォローなど、無料相談を受け付けています。
住居探しについては空き家バンクに掲載された物件情報の提供や、空き家の所有者、不動産業者の紹介などをおこなっています。
また、空き家コンシェルジュでは、空き家の所有者と空き家の利用希望者を結ぶ取り組みとして、ウェブサイト内で奈良市内の空き家を対象とした空き家バンクを運営しています。
空き家を活用したい所有者と利用希望者の間に入り、内覧や交渉、契約に至るまでサポートしてくれます。

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まとめ

NPO法人は地域に根差した市民活動であると同時に、法人として行政や企業と連携しやすい法人団体としての側面も持っています。
今回取り上げた団体の活動でも、こうしたNPO法人としての特色が空き家問題の解決に向けて活かされていました。
今後もこのようなNPO法人の取り組みに期待が持てそうです。
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