空き家管理では換気に気を付けよう!換気のポイントや対策をご紹介

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空き家管理では換気に気を付けよう!換気のポイントや対策をご紹介

空き家を所有したとき定期的に適切な管理をおこなわないと、空き家の老朽化が進み、資産価値が下がり、破損の危険性が高まるなどの弊害が発生します。
空き家の管理の中でも、換気は老朽化を防ぐために特に大切な要素の一つと言われています。
そこで今回の記事では空き家の管理の中でも換気に焦点を当て、その重要性や注意点、対策などについてご紹介いたします。

空き家の管理で換気が必要な理由は?家屋を劣化させるカビを防ぐ

家屋は日常的に使われていないと急速に老朽化が進むものです。
老朽化が進むと資産価値が下がるだけでなく、倒壊や破損、放火の危険性が高まり、害虫が発生するなど保安・防犯・衛生・景観面で周辺地域に悪影響を及ぼす可能性も出てきます。
空き家がそのような状態になり、自治体により空家等対策特別措置法で定められた特定空き家に指定されてしまうと、固定資産税の軽減措置が受けられなくなります。
このため、空き家を所有してその活用方法が決まらないうちは老朽化の速度を遅らせるため、適切に管理することが欠かせないのです。
空き家を適正管理する上で欠かせないのは換気・通水・掃除の3点ですが、ここではその中でも換気は老朽化の速度を遅らせるのに効果的とされる換気に焦点を絞って、その重要性について見ていきましょう。
空き家の老朽化を招く最大の原因は、湿気だと言われています。
住人がいるのであれば特に意識しなくてもある程度の換気ができているものです。
しかし、空き家になるとドアや窓の開け閉めや換気扇の使用がなくなるため、空気の入れ替えができず、湿気がこもってしまいます。
室内に湿気がこもったまま換気をしない状態が続くと、結露が起きてカビの原因となります。
目に見える場所では確認できなくても、家屋の構造部分や屋根裏などにカビが発生している場合もあります。
そもそもカビは微生物でその胞子は常に空気中を漂っているものですが、胞子がほかのものに付着して、一定の条件を満たすと出芽して目に見える状態となります。
きちんと管理されていない空き家は、カビが出芽する好条件がそろっているのです。
その条件とは温度が20℃から35℃、湿度65%以上で、育つための栄養となるホコリやチリ、酸素があることです。
また、カビは紫外線に弱く、直射日光が当たらない場所で発生するという特徴もあります。
つまり、冷暖房を付けず、窓や網戸を締め切って日常的な換気や掃除ができない空き家には、カビが繁殖するのには絶好の環境であると言えるでしょう。
空き家の換気が十分になされずに湿気がこもった状態が続くと、カビに加えて、微生物やシロアリなどの害虫も繁殖し、家屋の建材部分が腐食して家屋の破損や倒壊の恐れが出てきます。
そのような事態を防ぐためにも、換気は空き家を管理していく上で重要な要素の一つなのです。

空き家管理の換気を自分でおこなうときの注意点は?収納部も換気しよう

空き家でのカビの発生を防ぎ、家屋の急速な老朽化を回避するためには、換気が必要であることはご理解いただけたかと思います。
ここからは空き家を管理する際の具体的な換気の方法についてご紹介していきますが、まずは自分で換気をおこなうケースについて見ていきましょう。
注意したいのは、カビは年間を通して発生するものですので、季節を問わず空き家を定期的に訪れて、換気をおこなう必要がある点です。
換気に適した条件は湿度が低いことですので、晴れた日の日が高い時間帯を選ぶとよいでしょう。
ホコリやカビ、虫の死骸などを吸い込まないよう、マスクやスリッパ、軍手などを用意し、服装も肌の露出が少ないものを着用しましょう。
換気のために空き家を訪れたら、はじめに不審者と間違われないためにも近隣の住民の方に一声かけておくとよいかもしれません。
換気の方法としては、全ての部屋の窓を開けて家中の空気を入れ替えることはもちろんですが、押し入れや納戸、靴箱などの収納スペースの換気も忘れずにおこないましょう。
押し入れや納戸など収納スペースの換気には、扇風機や除湿器が役立ちますし、除湿剤を入れておくのもよいでしょう。
また、狭い収納スペースにものを詰め込むことや家具を壁に密着させることも風通しが悪くなり、カビが発生する原因となります。
空き家にある不要なものはこまめに処分し、手元に残しておきたい家具は壁から少し離れた状態で置いておくとよいでしょう。
室内の換気をおこなう間には部屋や収納部の掃除をして、カビの栄養分となるホコリをできるだけ取り除きましょう。

自分で空き家の換気ができない場合は?専門業者や水捨て不要の除湿器を利用

空き家の換気を自分でおこなう方法についてご紹介しましたが、所有している空き家が自宅から離れていて、頻繁に訪れることが難しい場合もあります。
最後に、自分で空き家の換気をおこなうのが難しい場合の対処法についても触れておきましょう。
一つ目の対処法としては、空き家管理の専門業者を利用することです。
空き家管理の代行業務には資格や許可が求められないため、ハウスメーカーや不動産仲介業者などの不動産会社、大手警備会社をはじめとして、ベンチャー企業や中小企業など、多くの企業が参入しています。
管理内容としては換気に加えて、通水や清掃、雨漏りや家屋の状態の確認、ポストの整理などがあります。
標準的なサービス内容を依頼した場合の価格相場は5千円から1万円ほどのようです。
ただし、これらのサービス内容や金額は業者によって異なりますので、利用する際には複数の業者のサービス内容や価格を比較して、ご自身に合ったものを選びましょう。
空き家の管理代行会社以外の手段としては、水捨て不要の除湿乾燥機を利用することもできます。
このタイプの除湿乾燥機は吸い込んだ湿気を気化させ、ホースで室外へと排出するため、従来の乾燥機のように水捨ての必要がなく、1日当たりの水分排出量は最大で10リットルとなっています。
また、自動運転機能を利用してカビの発生しやすい湿度を設定しておけば、室内の湿度がそれを上回った場合にのみ運転することができます。
さらに、停電の際の自動復帰機能も付いていますので、頻繁に訪れることのできない空き家を湿気やカビから守ってくれます。
なお、除湿ホースを通す穴にはエアコン用のダクトが利用できます。
また、空き家に24時間換気システムが設置されているのであれば、それを利用して換気をするとよいでしょう。
建築基準法の改正により、平成15年7月以降に建設された家屋には24時間換気システムの設置が義務付けられています。
24時間換気システムでは、室内の給気口から取り入れた外気を部屋の中で循環させ、排気口から古い空気を排出します。
24時間使い続けると、室内の半分以上の空気が1時間で入れ替わるように設計されています。
24時間換気システムがすでに設置されている空き家であれば、必要なコストは月に数百円の電気代とフィルターの購入のみですので、利用してみるとよいでしょう。

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まとめ

今回の記事では、空き家を管理する際の換気について、その重要性や方法についてお伝えしました。
空き家の劣化を防ぎ、資産価値を維持するためには定期的な換気が欠かせません。
空き家を定期的に訪れるのが難しい場合には、空き家管理代行業者や除湿乾燥機、24時間換気システムを利用することもできます。
空き家をご所有の方や、これから所有する可能性のある方は、ぜひ今回ご紹介した換気の方法を空き家の管理にお役立てください。
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