空き家の窓は防犯性や資産性に関係するので、注意したい管理箇所です。
誰も住んでいなければ、防犯のために家は締め切った状態となり、空気が循環せずに建物は老朽化していきます。
窓サッシも劣化していくので、経年以上に傷まないようなメンテナンスが必要です。
今回は、空き家の窓における管理方法を、戸締りをはじめ、メンテナンスや交換費用、DIYについてみていきたいと思います。
▼空き家管理に大切な窓はしっかり戸締り
空き家管理に大切な窓は、防犯性を高めるためにも、しっかりとした戸締りが必要です。
開口部の施錠と併せて雨戸も一緒に閉めておくと、より効果的でしょう。
雨戸を閉めっぱなしでは、空き家と周知させると感じるかもしれませんが、開口部を2重にするだけで防犯性を高められるのでおすすめです。
ただ雨戸を閉じるだけでなく、きちんとカギをかけるようにし、不審者が簡単に雨戸を開けられないようにしておいてくださいね。
また、築年数の経っている家では、雨戸にカギがなかったり、壊れていたりするケースがあります。
今後の家の活用方法によっては修理するのもいいですが、修繕をしにくいなら、サッシに補助錠を取り付けたりして、防犯性能を高める工夫をしてくださいね。
また、雨戸のないような小窓を、換気のためにと開け放しておくのはおすすめできません。
常時開いていれば、雨などの湿度の高い気候によっては、室内環境をより悪化させる可能性があります。
雨によって室内の壁や床が濡れるだけでなく、舞い込んでくる塵や砂ぼこりで、ますます建物の老朽化が早まるかもしれません。
日常的に駆けつけられる場所に住んでいなければ、台風や暴風の際に戸締りできず、大きな被害を受けてしまいます。
もちろん、人目につかなかったり、屋根やベランダを伝って移動できたりする位置なら、防犯のためにより一層の戸締り強化が必要ですよ。
犯罪被害を避けるために施錠をしっかりし、老朽化を防ぐために空き家に足を運んで、換気などの管理を定期的にしてくださいね。
▼空き家管理における窓のメンテナンスや費用
空き家管理における窓のメンテナンスは、定期的なチェックと破損部分の修繕が大切です。
開口部を締め切ってばかりいると開閉の動作が悪くなり、そのうち開けられなくなるケースがあります。
滑りが悪化していないか、サッシが腐食していないかなどを、空き家に足を運んで確認しましょう。
交換が必要な場合、「壁カット方法」と「カバー工法」の2種類の工事方法があります。
壁カット方法は枠から取り換えるので、壁や床の工事が必要となって費用が高く、期間は一日程度かかります。
カバー工法は既存の窓枠の内側に、もう一つ枠を取り付ける方法で、壁カット工法と比べると安価な費用となり、施工時間は数時間です。
交換費用はサイズや種類、枚数や工法などによって幅があり、大まかな費用は次のとおりです。
サッシのみ交換:3万~5万円
枠ごと交換:30万~50万円
今後、家の活用を予定していて、防犯性にこだわりたいのであれば、防犯ガラスへの交換がおすすめです。
防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な膜を挟み、強度を増しているので、割れにくい構造になっていますよ。
▼空き家の窓管理でDIYできる?注意点は?
一方、空き家管理で窓のメンテナンスをDIYで対処する方法もあります。
工事費用を抑えたかったり、DIY好きだったりする方にはおすすめです。
おすすめのDIY方法と注意点を順にみていきましょう。
<おすすめのDIY>
・サッシの塗装
素材によってタイミングを見計らって塗装すれば、サビやキズのメンテナンスになります。
主なサッシの塗装タイミングは次を参考にしてください。
・アルミサッシ 白い斑点やサビがでる
・樹脂サッシ 白い粉を吹いている
・木製サッシ 塗料の性能によって3~5年ごと
1cm以下のひび割れやひっかき傷などは、硬化する樹脂を利用したリペアキットによって補修できます。
大きめのひび割れにはガラス用補修テープなどを利用しましょう。
どちらとも、ひび割れの拡大を防げるので、修理業者への依頼をすぐにできない状況でのメンテナンスにおすすめです。
また、コーキングが劣化して家に隙間が空いている場合、市販のコーキング剤でサッシと壁との隙間を埋めましょう。
放置したままだと雨漏りの原因になったり、室内の湿気を悪化させたりします。
<DIYの注意点>
また、専用部材と工具があれば、ガラスを外して交換するDIYもあります。
割れたガラスを防犯ガラスなどに安価で変更できますが、慣れていないと作業しにくいです。
少しでも不安を感じるなら、手間やトラブル防止のために、業者へ依頼するとよいでしょう。
ガラスを窓から外せなかったり、ガラスを割ってしまったりする可能性がありますよ。
▼まとめ
空き家管理では窓の戸締りを入念にして、防犯対策をしておきましょう。
締め切っていると家の老朽化が進むので、定期的に空き家へ足を運び、通風をはじめとした家の管理をしてくださいね。
DIYによる窓のメンテナンスは、自分でできる範囲を見極めることが大切です。
今後の活用次第でメンテナンス方法は異なるので、まずは空き家に精通した専門家に相談するとよいでしょう。
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