空き家の電気契約を継続していると、電気を使わない場合の請求額が気になりますよね。
住宅の維持管理には何かとコストがかかるため、抑えられる箇所はなるべく抑えて、無駄な出費は避けたいのが本音でしょう。
とはいえ、むやみに契約を解除してしまうと管理の際に支障が出てしまわないか心配でもあります。
今回は、空き家の電気代についてご紹介します。
空き家の電気を使わなくても電気代は請求される
空き家の電気利用を継続していると、一切利用がなくても費用を請求されることが一般的です。
大手電力会社の電気契約には、「最低料金」か「基本料金」の設定があるので、利用していなくても電気代を支払わなくてはなりません。
エリアの管轄会社によって設定の呼び名は異なりますが、電気代として最低限支払わなくてはならない基本となる価格が決まっている点は同じです。
空き家の電気代を左右する価格体制をチェック
空き家の電気代を抑えたいなら、利用会社の価格体制をチェックしてみましょう。
価格体制はアンペア制と最低料金制に分かれていて、それぞれ以下のような特徴があります。
価格体制
●アンペア制
アンペア制は利用アンペア数によって価格が異なり、数値が低いほど設定金額も低価格です。
最低アンペア数は10Aで、東京電力従量電灯Bの場合なら基本料金は約286円となります。
ご参考として、東京電力料金プランのうち、電気使用量のそれほど多くない家庭向けのプラン「従量電灯B」の料金プランをご紹介しておきましょう。
こちらのプランは10~60アンペアの範囲内で、希望のアンペア数を決めてプランを申し込みます。
まず、こちらの料金プランの1契約ごとの基本料金は、10Aで286円、15Aで429円、20Aで572円、30Aで858円、40Aで1,144円、50Aで1,430円、60Aで1,716円となります。
これに、月々の使用電力量に応じた電力量料金と再生可能エネルギー発電促進賦課税を加算したものが電気料金の合計です。
1kWhごとの電力量料金は、最初の120kWhまでが19円88銭、120kWhを超えて300kWhまでが26円48銭、300kWhを越した分については30円57銭となります。
また、1契約の最低月額料金は、235円84銭ですが、電気使用量0の場合の基本料金は半額となります。
なお、60アンペア以上で契約する場合は「従量電灯C」のプランとなります。
●最低料金制
最低料金制は、その設定価格分までは電気を使っても利用料は加算されず、関西電力従量電灯Aの場合なら月々約341円で15kWhまで利用できます。
こちらでは、関西電力の料金プランのうち、家庭向けのプラン「従量電灯A」の料金プランをご紹介しましょう。
こちらの料金プランでは、15kWhまでは一律の最低料金がかかり、それ以上の電気使用があった場合には、使用電力量に応じた電力量料金、さらに燃料費調整額および再生可能エネルギー発電促進賦課税が加算されます。
まず、最初の15kWhまで一律の最低料金は、1契約につき341円1銭となります。
さらに、それを越す分の1kWhあたりの電力量料金は、15kWhを超え120kWhまでが20円31銭、120kWhを超え300kWhまでが25円71銭、300kWhを超す分については28円70銭です。
価格設定は会社やプランによって異なるため、加入電力会社のホームページなどで確認してみましょう。
それぞれの体制を採用する主な大手電力会社は下記の通りです。
主な電力会社
●アンペア制
北海道電力
東北電力
東京電力
北陸電力
中部電力
九州電力
●最低料金制
関西電力
中国電力
四国電力
沖縄電力
空き家の電気契約を継続させておくシチュエーションは?
空き家に電気代がかかるくらいなら、解約してしまおうと考える方もいるかもしれませんが、空き家のシチュエーションによっては契約の継続が必要です。
空き家は以下のどれかに当てはまる状態が一般的でしょう。
●居住予定
●売却
●活用せず現状維持
●解体
●放置
これらの中で、電気会社との解約をおすすめするのは解体のみです。
空き家を利用しないのでれば、住める状態に維持する必要がないので、電気を利用する状況がでてきません。
解体する空き家にお金をかける必要はないので、たとえ少額であっても、解約して無駄な出費を抑えるべきでしょう。
また、漏電の心配がなくなるので火災の原因を防ぐ役割もあります。
反対に、空き家を活用するのであれば家の維持に電気は欠かせないので、もったいないからと解約しないように注意しましょう
少額を惜しんだことで、後に大金を払わねばならない状況に空き家が陥るかもしれません。
家の管理に電気代は必要であると肝に銘じておきましょう。
空き家の維持に電気が必要な理由
空き家は電化製品の利用によって状態を維持できるケースが多いです。
管理で必要な掃除においても、掃除機を使うには電気が必要ですね。
また、給湯器や浄化槽も稼働していないと故障や悪臭の原因となり、いざ空き家を利用する際の修理や買い替えの必要性や、悪臭によるご近所トラブルの発生が懸念されます。
こうしたトラブルを回避するために役立つのが、空き家管理を行なっている不動産会社です。
不動産管理に携わるプロが、適切に家屋を維持できるように点検や修繕などを行なってくれるので、自分で管理する手間が省けますよ。
もちろん、管理を委託する際は電気が必要な作業もありますので、管理会社の方が困らないように電気契約を継続しておきましょう。
アンペア数の小さいプランへ変更したあと、普段はブレーカーを切っておき、管理会社の方が作業をする時だけ通電してもらえれば、必要最低限の料金だけで済みます。
必要な時に電気が使える状態を維持できていれば、給湯器の凍結や浄化槽内のバクテリアの死滅も食い止めやすく、ご近所に迷惑をかける心配もなくなるでしょう。
また、空き家の不法侵入を防ぐためにホームセキュリティを導入している人もいますよね。
ホームセキュリティに加入している場合も、通電していなければ役目を果たしてくれませんのでご注意くださいね。
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まとめ
空き家の電気は利用していなくても支払い費用が発生しますが、家を維持するうえで必要です。
解体以外の方法で空き家を残しておく予定なら、プラン変更や必要な時だけ通電できる状態にするなどの対策を行なって、無駄な出費を抑えつつ適切に管理ができるようにしましょう。
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