空き家の光熱費を削減したい!そうするとどんなリスクが発生する?

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空き家の管理方法
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光熱費削減のためにライフラインを解約した空き家


現在空き家を所有している皆さん、水道・ガス・電気などのライフラインはどうしていますか?

たとえ空き家といえども、人が住んでいる家と同じくライフラインを契約したままにしているなら、当然ですが利用した分だけ光熱費がかかります。

「もう誰も住んでいない家の光熱費を払うなんて、なんだかもったいないなぁ」と考える人もいると思いますが、実際に空き家のライフラインにはいくらくらいかかるのでしょうか?

また、料金を節約したいがためにライフラインを解約すると、どんなリスクがあるのでしょうか?


今回は、空き家のライフラインを維持することと光熱費についてご紹介します!




▼空き家にかかる光熱費の目安


空き家の光熱費は、自治体や契約内容によって異なりますが、年間3万円ほどかかります。

ひと月にかかる水道・電気・ガスの基本料金の目安は、下記を参考にしてください。

 

・水道代:約1,0001,500

・電気代:数百円~2,000

・ガス代:約1,0002,000

 

水道代は使用している水道管の口径によって基本料金が異なり、一般的な家庭で利用される最大口径は20mmで、おおむね1,500円以内で収まります。

電気代は契約アンペア数によって幅があり、必要最低限に抑えると300円にも満たない電力会社が多いです。

そしてガス代は、都市ガスかLPガスかで違いがあり、一般的に基本料金は都市ガスの方が低く、1,000円前後になります。

 

なお冒頭で述べたように、上記の光熱費とは別に、配水管やガス管・電気配線の劣化を防ぐためのコストや、空き家を管理するために自宅との往復にかかる費用などもあります。

自宅との距離が遠いほど往復の交通費はかかるため、人によっては空き家の管理関連だけで年間数十万円もかかっていることになるんです!




▼空き家の光熱費削減のためにライフラインを止めるとどんな影響がある?


空き家の年間の光熱費がもったいないからと、管理費削減のためにライフラインを止めることを考える人もいるでしょう。

しかし、ライフラインを停止すると次のようなことが発生します。

 

・水道を止める…水道管の劣化が進む

 水道管に水が溜まっていない状態は、赤サビの発生や冬場の凍結、さらには地震の際の破裂などのリスクが高まります。

また、掃除や庭の草木の水やりをしたい時にもすぐ水が使えないと不便ですし、水がなくなった水道管は害虫や異臭が発生する恐れもあるんですよ!

 

・電気を止める…浄化槽や給湯器の不具合や劣化しやすくなる

浄化槽のエアポンプは、24時間稼働していないと悪臭を放つだけでなく、害虫も増やしかねません。

また、通電していなければ凍結防止のヒーターが作動せず、冬は給湯器が破損することも考えられます。

 

・ガスを止める…大きな影響はない

 ガスがないということは、お湯を沸かしたり、料理をすることができません。

ただ、空き家でお風呂に入ったり料理をすることはあまりないですよね。

また、ガス漏れなどの心配もなくなるため、ガスは空き家管理の中で止めても大きな問題がない唯一のライフラインと言えるでしょう。




▼空き家の光熱費と管理のコストは惜しまない


光熱費を削減するためにライフラインを止めてしまうと、いざ空き家を管理する時に色々不都合が起きてしまい、だんだん管理がおろそかになってしまいます。

管理が不十分の空き家は徐々に荒れていき、最悪の場合は特定空き家に指定されて、固定資産税の減税措置が解除されてしまうかもしれません。

そうなってから後悔しても遅いので、必要最低限の管理ができるように、せめて水道と電気は契約したままにしておいた方が良いでしょう。

 

また、古い空き家だと敷地内に浄化槽がある物件もありますが、この浄化槽は法令で定期点検が義務付けられているため、万が一知らずに怠ると法令違反となってしまいます。

点検はきちんとした資格を持つ技術者しかできませんので、空き家管理を行っていて、なおかつ浄化槽の点検資格や掃除をするための技術を持つ会社に委託する方がおすすめです。

 

もちろん、点検や掃除の料金はかかりますが、個人の家に付いている浄化槽なら公共のものより小さいので、空き家の光熱費と合算しても数万円程度で収まるでしょう。

個人で管理する手間や、うっかり点検や掃除を怠ってしまうことのリスクを考えると、決して高くないコストではないでしょうか。




▼空き家にかかる光熱費やライフライン関連のお金は必要な経費


先ほどは、ライフラインの契約続行と浄化槽の定期点検や掃除が、空き家管理において重要なポイントであることを紹介しましたが、もう一つ大切なポイントがあります。

それは、空き家を売却・賃貸に出す際にマイナスとなりにくいことです。

 

浄化槽には、内部の水に酸素を送り水中にいる微生物を活発にして汚水処理を行うためのブロワーという装置があるのですが、これは電気で動いています。

そのため、電気を止めるとブロワーも停止し、空気が送られない微生物が死滅して悪臭を放つようになります。

そんな嫌な臭いがする設備がついた物件を買いたい、または借りたいという人はまずいないですよね。

 

いざ売りたい・貸したい時にスムーズな取引ができるように、日頃から専門業者に任せて管理をすることをぜひ検討してみてください。




▼まとめ


空き家管理の一環として、メンテナンスには電気や水道を必要としますので、最低限、維持管理できる費用は惜しまないようにしましょう。

とはいえ、光熱費を払っていれば空き家を管理できるわけではなく、実際に現地へ行って作業をしなくてはならないので時間と手間がかかります。

忙しくて時間がとれなかったり、遠方にお住まいだったりする場合は、管理会社に任せるのがおすすめですよ。

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