なかなか頻繁に行けない空き家を久しぶりに訪れたら、玄関を開けた瞬間に鼻を刺激する嫌な臭いが充満していた…そんな経験はありませんか?
しかもその臭いが室内中にこびりついていると、なかなか簡単に消すことはできません。
そんな悪臭がただよう空き家は誰かに貸すか売るにしても、誰も借り手・買い手がつかないでしょう。
もっとひどい空き家だと、臭いが外まで漏れていることもあります。
そうなると、近所の人は毎日不快な思いをして過ごさなければいけないですし、あなたが近所の人の立場だったらそんな地域に住みたくないですよね。
それにしても、どうして空き家では臭い問題が発生することがあるのでしょうか?
また、消臭方法は何があるのでしょうか?
空き家の臭いの原因は排水口
空き家の臭いの原因の多くは、排水口にあります。
以前、『通水を怠った空き家の水道は悪臭と害虫の発生源になる!』の記事でもご紹介しましたが、排水口には排水トラップと呼ばれるものがついています。
キッチンやトイレ・お風呂場・洗面台などの水回りは、排水管を通して生活用水を下水管へ流します。
生活用水は、洗濯に使った水・入浴後の水・トイレ後の水など、色々なものが混ざり合うため不快な臭いになります。
普段の暮らしの中でそんな悪臭が発生して家中に充満したら、とても嫌ですよね。
それを防ぐための対策が、排水トラップなんです。
排水トラップに一定量の水を常に溜めておくことで、この水が蓋となり排水管から逆流してくる悪臭を防ぐことができるんです!
しかし、人が住んでいれば常に水が流れるため排水トラップの水もずっとためておけますが、ひとたび空き家となれば当然水は使われません。
そうなると、最初は排水トラップに残っていた水もだんだん蒸発して、いつしか蓋がなくなり下水管からの悪臭が家の中に広がっていきます。
これが、空き家の臭いの原因です。
空き家の場合、ずっと換気が行われていないため発生するカビ臭さも気になりますが、下水管から逆流する臭いはそれ以上に強烈です。
もっと悪化すると、排水管をつたって害虫が発生する可能性もあるので、空き家の臭い対策はとても重要なんです!
空き家の嫌な臭いを消すためにはどうしたら良い?
排水トラップの水がなくなるだけで、空き家の臭いは想像以上にひどいものとなることがお分かりいただけたと思います。
空き家の悪臭を消すための一番の方法は、定期的に水を流して排水トラップの水を常にためておくことです。
しかし、既に悪臭が発生してしまっている時にためても、染みついた臭いを消すことはできません。
そのため、新しく排水トラップに水をためる前に掃除をしましょう。
排水口の基本的な掃除は、重曹・クエン酸・スポンジででき、手順は以下の通りです。
1.排水口についた汚れをスポンジでできる限り落とす
2.汚れを落としたら重曹をかけて、その上からお湯に溶かしたクエン酸をかける
3.泡が発生したらそのまま30分ほど放置し、その後はお湯で洗い流す
(流しきれなかった汚れがある場合は、スポンジで軽くこすると落ちる)
掃除をする際、スポンジがなければ使い古した歯ブラシもおすすめですよ。
また、クエン酸をかけたあとに発生する泡は無害なので、健康被害の心配もいりません。
ただ、上記の掃除方法はあくまで手が届く範囲でしかできません。
お風呂場・トイレ・洗面台などは、排水口から下水管へ通じるパイプの中に汚れが詰まっていてもそこまで手が届きませんよね。
特にお風呂場は、シャンプー後に流れた髪の毛が詰まりやすく、それが臭いの原因になっていることもあります。
そのためパイプの中の汚れは、市販のパイプクリーナーを使いましょう。
錠剤や液体など色々な商品があるので、それを入れてしばらく放置してから洗い流します。
ただし、パイプクリーナーを使用する場合は換気やマスク・ゴム手袋・ゴーグルの着用などが必要なので、使用前に必ず注意書きを読みましょう!
空き家の臭い 排水口の掃除をしても取れない場合の原因は?
排水口から発生する空き家の臭いは、先ほど紹介した掃除と通水を行うことで徐々に消えていきます。
しかし、キッチンの排水ホースや洗面台の排水パイプは、時間が経って劣化が進むとひび割れや穴が開いたり、パイプのつなぎ目がずれて隙間ができたりすることがあります。
そのような状態になると、いくら掃除をしても臭いを消すことができません。
劣化が見つかった場合は、ホームセンターなどで売っている補修テープや防臭ゴムなどを使って直しましょう。
損傷が小さければ、DIYで簡単に修理することができます。
このように、空き家の臭いは定期的に水を流して排水トラップに掃除と適切な修理を行うことで防ぐことができますが、なかなか頻繁にできないケースもありますよね。
そんな人は、思い切って空き家管理のプロにおまかせしましょう!
空き家管理を請け負っている会社に依頼すると、定期的に訪問して空き家の状態をチェックしてくれます。
空き家管理の業務には通水もあるので、自分ではどうしても定期的に空き家へ戻って通水することが難しい人におすすめです!
まとめ
排水口から発生する臭いは想像以上にひどく、一度しみついてしまうと消臭しきるのも大変です。
そうなる前に、きちんと掃除や通水を行って悪臭の発生を防ぎましょう。
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