地域別で空き家推移率が高いのはどこ?その理由を考えてみた

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年々増え続ける空き家問題は深刻です。
皆さんが住んでいる地域にも、「そういえば、あの家ってもう長いこと人が住んでないよね」という家があるかもしれません。

そして、この空き家が地域別にどれくらいあるのかまとめたものを『空き家推移率』と言いますが、どの地域にどれだけ空き家が多いのか、少し見てみましょう。

01地域別空き家推移率 どのエリアに多い?

空き家推移率や地域別の空き家に関して調査を行っているのは、国土交通省です。

調査は5年に1回実施されていて、最近では平成25年(2013年)に実施されました。


参考資料:総務省統計局 平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約


この中には、空き家率が高かった都道府県と低かった都道府県がそれぞれ10位まで公表されていますが、平成25年は空き家率が高かった上位10県中9県が西日本だそうです。
反対に、空き家率が低かった上位10都県中8都県は東日本です。

ちなみに、空き家は賃貸用・売却用・二次的(別荘など)・その他の4種類に分けられていますが、その他だけに絞った空き家率の結果もありました。


※引用・参考元:国土交通省 空き家の現状について(2ページ目の『都道府県別の空き家率』)


これを見てみると、その他空き家率の全国平均は5.3%でしたが、なんと30以上の都道府県でそれを上回る空き家率となったそうです!

47都道府県のうち、実に半分以上の地域で空き家率が増えているとは驚きですね!

ちなみに、東日本と西日本で分けてみると西日本の方が全国平均を上回るところが多く、特に鹿児島県・高知県・和歌山県の3県は10%を超えているとのことでした。


どうしてこんなにも、日本の空き家は増え続けているんでしょうか?
そして、西日本に空き家が多い理由って、いったい何なんでしょうか。


ちょっと気になったので、その理由を調べてみました。 空き家について今すぐ相談

02地域別で見た空き家推移率 西日本の割合が高い理由

空き家が増える理由としてまず考えたのは、人口の減少でした。
住む人がいない=空き家なので、空き家が増えているということは人口が減っているのではないかと思ったからです。

総務省統計局のデータによると、5年毎に調査を行っている国勢調査で都道府県別の人口増減率をまとめたところ、平成27年(2015年)時点で人口が増えていたのは以下の都道府県でした。


参考資料:e-Stat 政府統計の総合窓口 表番号8

東京都(0.87%)
神奈川県(0.26%)
埼玉県(0.27%)
千葉県(0.22%)
愛知県(0.26%)
福岡県(0.05%)
沖縄県(0.56%)



上記の結果からも判るように、西日本で人口が増えているのは福岡県と沖縄県だけだそうです。

ちなみに、先ほどその他の空き家率が10%を上回っていると挙げた鹿児島県・高知県・和歌山県の3県の人口増減率を見てみると、以下のようになっていました。


鹿児島県(-0.82%)
高知県(-0.98%)
和歌山県(-0.91%)



いずれの県も、人口減少率が1%に近くなっています。

こうしてみると、人口の減少が地域別空き家推移率の上昇につながっている理由の一つと考えられるかもしれませんね。
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03地域別空き家推移率の増加の理由 都市部に人口が集中している

先ほど、西日本の人口が減っていることが空き家推移率が高くなっている理由の一つではないかとお話しました。

ここで疑問に思うのが、「西日本で減った人口はどこで増えているのか」ということです。
どこかに移動している人が多いから、その分人口が減っているのだとすると、一体どこに移動しているんでしょうか?


その答えは、東日本の大都市圏のようです。
先ほど参考資料として挙げたe-Stat 政府統計の総合窓口の表番号8をもう一度見てみましょう。

すると、平成12年10月~平成27年9月までの15年間、東京都の人口は0.27~1.14%増えていることが判ります。


同様に、首都圏に含まれる神奈川県・千葉県・埼玉県の3県でも、この15年間はほとんど人口増減率が減少していません。

同じく東海地方有数の都市となっている名古屋市がある愛知県でも、平成21年10月~平成22年9月の1年間を除き、人口増減率がプラスになっています。


一方、京都府・大阪府・兵庫県の京阪神地域では緩やかな減少傾向が見られています。
また、福岡市と北九州市の2つの政令指定都市を有する福岡県は、増加はしているものの、首都圏や愛知県ほどぐんと増えているわけではないようです。


大都市圏は、交通アクセスの良さや商業施設の多さ・遊び場の多さ・病院の多さなど、不便のない暮らしを送るための条件が揃っているところが多いですよね。
また、進学先や就職先の選択肢が多いため、若い世代にとってはそれも魅力的です。

そうした理由から地元を離れる人が多く、結果として空き家が増えているのではないでしょうか。
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04まとめ

今回は、地域別に空き家推移率が高い理由を考えてみました。

人口が減少する時代に突入したと言われる今、今後もさらに空き家が増える可能性があります。
だけど、空き家も方法次第では十分に活用することができますよ。

都道府県や市区町村が行っている空き家バンクに登録して、貸したり売りに出したりするのも良いですし、民泊やカフェなどの事業用施設に変えてみても良いですね。

地域別の空き家推移率が少しでも下がり、都市部も地方も関係なく活性化できるように、空き家の使い道を検討してみましょう!
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