空き家活用に思わぬアイデアが届くプロポーザル方式とは

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空き家を再生するうえでパートナーとなる存在はどこから手が上がるかわかりません。

不特定に対し思わぬ一手を公募したところ、自分たちでは想定すらしていなかった有効な協業社と繋がることがあります。
この時に成功確率の高いパートナーを引き寄せるため、上手に活用したい制度がプロポーザル方式です。

01プロポーザル方式とは?

プロポーザル方式とは、業務の委託先や建築物の設計者を選定する際に、複数の者に実績をプレゼンテーションしてもらい、そのなかから優れた提案を採択する仕組みです。

行政が案件を公募するときに活用することが増加しています。
プロポーザルという言葉自体に企画、提案といった意味があります。

業務委託の多くはあらかじめ絞られている相手先と契約を締結する場合が1通りです。
また公募をする場合も応募者(社)のこれまでの実績や属性をなどを参考にして選定するケースがあります。

プロポーザル方式はいずれとも異なり、今回相手にどのような納品物を出して貰えるのか、エントリ―の段階である程度明らかにすることができます。
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02プロポーザル方式のメリットとデメリット

プロポーザル方式のメリットとデメリットを見ていきましょう。


プロポーザル方式のメリット

プロポーザル方式のメリットは、どれくらいの目的物を納品して貰えるのか想定しやすい点です。

相手の有するスキルや熱量などを同じテーブルに乗せて比較判断することができます。
最適な提案をあくまで人によって選ぶ選択式です。

一方で下記の通りコンペ方式とは異なるため、違いを踏まえてどちらを活用すべきか判断することが大切です。


コンペ方式との違い

プロポーザル方式と類似したものにコンペ方式があります。

人で選ぶプロポーザル方式と異なり、コンペ方式は「提案内容」で選びます。

プロポーザル方式 コンペ方式
メリット ・採択後、発注者と提案者でプロジェクトを進捗できる
・応募者の手間や経費を抑制
・発注者サイドの要望を反映しやすい
・提案内容の採択のため選定後の事業実施が円滑に進む
・提案内容で判断するため、実績では問われないことが多い
デメリット ・実績の無い企業は参加しづらい
・提案者の選定のため、公平性や透明性を確保しづらい
・応募者や発注者の手間や経費がかかる
・選定時に専門的知識が必要

行政発の案件依頼はこれまで入札といい、一斉に価格を提出して貰い最低価格の提案を選ぶ方法が主流でした。
ここからコンペ式が増え、最近更にプロポーザル方式が増えているという流れが見て取れます。

もちろん、これらは行政発の案件に限った話ではありません。
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03空き家活用でプロポーザル方式を採用するメリット

本メディアのテーマである空き家活用でもプロポーザル方式は活用されています。
所有者がどのように活用していいかわからない上物(建物)があるときに、協力する不動産業者などを介してプロポーザル方式で有効活用のパートナーを公募します。

リフォームやリノベーションなど、想定される範囲での提案もあれば、シェアオフィスやリモートワークなど不動産の一歩先からのコンタクトもあるでしょう。

またECを使ったインターネット販売など、通常の不動産から派生した活用では思いつかないアイデアも引き寄せやすいといえます。
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04空き家活用でプロポーザル方式を採用するときの注意点

空き家活用でプロポーザル方式を採用するときに注意すべき点もあります。

募集の拡販力が無いと応募は増えない

プロポーザル方式は不動産物件をやり取りする「レインズ」のように、広くサービスが導入されているものではありません。

現在のプロポーザル案件を紹介するサービスは複数ありますが、いずれも行政の取扱い案件のため、民間の案件は掲載不可のところが多いでしょう。
代わりに既存の広告宣伝やSNSを使って募集することになりますが、確固たる広告宣伝力がないと信頼できる業者を選定できる難易度は上がります。
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05無料の募集だと限界がある

行政初のプロポーザル案件に募集が集まるのは、案件を受注できたときに信用力を向上させる要素になることに加え、工事現場に自社の名前で活動することにより周囲への営業効果が期待できるためです。

一方規模にもよりますが、一個人がプロポーザル方式で募集する案件にそこまでの影響力はありません。

そこで募集案件と募集の質を担保するため、企画まで募集するコンペ方式などでは一定の条件を満たした募集案件にフィーを出すなど、有料制を用いているところもあります。
当然有料制は募集側にコストが増すためコスト面の心配があります。
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06選定してから対応力が不足しているリスクがある

プロポーザル方式の不安点は採択をしてから本格的な交渉に入るため、相手の実力を見誤る可能性が残ります。

本当に依頼するクオリティで仕事をできるのかの不安があります。
対策に相手の実績や信用調査を進めようと思っても、なかなか個人には難しいのが現実です。


空き家活用の具体的方法を考えるにあたり、プロポーザル方式はとても有効です。
ただ、知名度半ばの方法であるため、いくつかの懸念点があります。
それらを十分に斟酌したうえで、物件活用に利用していくようにしましょう。


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