空き家の賃貸は難しい?メリットとデメリット、はじめる方法まで解説

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空き家を所有して税金や管理費だけを払っていませんか。

普段住んでいない空き家を活用するのは難しい場合もありますが、検討すれば不可能ではありません。
活用するには解体して更地にする方法の他に、賃貸もよく検討されている手法です。

本記事では、空き家を賃貸する際のメリットとデメリットを解説します。
また、賃貸をはじめる際の手順も説明するので参考にしてください。

01空き家を賃貸するメリットとは

空き家を賃貸するメリットには次のものがあります。

1.家賃収入が得られる
2.家の劣化を防げる
3.手放さず将来住める
4.特定空き家を回避できる
5.防犯対策ができる



1.家賃収入が得られる

入居者を確保できれば、家賃収入が得られます。
空き家を管理しているだけでは収入はありませんが、長く入居してくれれば安定的な収入源となります。



2.建物の劣化を防げる

人が住まない空き家は劣化が激しいです。
空き家の管理のためにときどき訪問して風を通したり清掃したりするのは骨が折れます。
賃貸すれば入居者がメンテナンスしてくれるので、建物の劣化を遅らせることが可能です。



3.手放さず将来住める

賃貸は売却とは異なり、物件を手放す必要がありません。
例えば、相続などで引き継いだ建物であれば親との思い出があり、手放すことがはばかれることもあるでしょう。

また、今は他に住居があって空き家に住めないけれども、子どもが独立するなどして環境が変わったときに、静かな環境で暮らしたくなるかもしれません。

将来の選択肢のために、家を手放したくない人は賃貸がよいでしょう。



4.特定空き家を回避できる

空き家の管理が行き届かず、建物や敷地が荒れてしまうことがあります。
空き家問題は全国で問題となっており、管理の行き届かない空き家が自治体から特定空き家等に認定されると、固定資産税が約6倍になったり行政代執行で撤去された場合の費用を請求されたりすることがあります。

賃貸で活用できれば、このような心配はありません。



5.防犯対策ができる

空き家は普段人の出入りがないので、防犯上の管理ができません。
建物の中の物品を盗まれたり、不法に占拠されたりする可能性があります。

また、ゴミの不法投棄や害虫が繁殖してしまうリスクもあります。
賃貸できれば、防犯上のリスクはありません。
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02空き家を賃貸するデメリットとは

空き家を賃貸するデメリットについても押さえておきましょう。

1.リフォーム費用が必要
2.コストがかかる
3.管理業務が発生する
4.空室リスクがある
5.自由に使えない




1.リフォーム費用が必要

放置していた空き家を賃貸する際には、多くの場合にリフォームが必要です。
どの程度必要か専門の業者に見積もりをとって検討する必要があります。

また、住居用ではなく店舗用とするなど用途を変更する場合には、業態にあわせて建物のレイアウトや仕様を変更することも必要でしょう。
賃貸で収益を挙げていく際には、リフォームの初期費用を抑える工夫も必要となります。



2.コストがかかる

空き家を維持し続けるとコストがかかります。
建物や土地にかかる固定資産税などの負担は、空き家といえども無くなりません。

また、数年経って賃貸物件が老朽化してきた場合には、大規模な修繕が必要です。
修繕費は多額になるので、積み立てをするなど計画的に資金を準備しておく必要があります。



3.管理業務が発生する

賃貸をはじめると管理業務が発生します。
建物や設備の管理や入居者のトラブル対応など維持にかかる業務のほかに、家賃の徴収や滞納した場合の対応、空きが出た場合の入居者探しなどが考えられます。

これらは不動産管理会社に委託もできますが、費用がかかることは覚えておきましょう。



4.空室リスクがある

賃貸には空室リスクがあります。
長期で安定して入居してくればよいのですが、事情により退去してしまうリスクは考えておきましょう。

空きが出れば、入居の募集をかけなければなりません。
募集の際には、立地条件などを考慮してよりよい条件を提示しなければならない場合もあるでしょう。

賃貸物件では常に空室リスクを考慮して、物件の魅力を高める努力が必要です。



5.自由に使えない

空き家を賃貸すると、所有者でも自由に使えません。
建物を処分したり、別の用途で活用したりしたいと思っても、入居者との契約を優先する必要があります。

賃貸をはじめる際には、所有者の意向が実現しない場合もあることに注意しましょう。
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03空き家を賃貸する際は定期借家契約がおすすめ

空き家を賃貸する際には、物件の活用が容易な定期借家契約がよいでしょう。

賃貸の方針については事前に決めておく必要があります。
空き家の契約方法には、入居期間を定めた「定期借家契約」と、特に期間を設けない「普通借家契約」があります。
契約の更新に特徴があるので必ず押さえておきましょう。

定期借家契約は、あらかじめ契約期間を定めておくので更新がありません。
確実に契約を終了させられます。
他の人に貸したり次の活用方法が決まっていたりする場合などに有効です。

普通借家契約は、正当な理由がなければ借主からの更新したい旨の申し出を断れません。
長期的に活用できる反面、物件を自由に活用したり処分したりはできなくなります。

特段の理由がなければ、定期借家契約を結んだ方がよいでしょう。
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04空き家を賃貸する方法は

空き家の賃貸をはじめるには、物件の査定から始める必要があります。
賃貸するための流れは次のとおりです。

1.物件の査定を実施する
2.不動産会社に仲介を依頼する
3.開業手続きを行う
4.入居者を募集する
5.入居者と契約する
6.管理業務を行う




1.物件の査定を実施する

物件の資産価値を確認するには、査定を行う必要があります。
不動産会社などの専門家に依頼して、資産価値や必要な修繕の程度を調査する必要があります。



2.不動産会社に仲介を依頼する

入居者探しは個人でもできますが、広く募るには不動産会社に依頼する必要があります。
仲介契約の方法や手数料なども打ち合わせが必要です。



3.必要に応じて開業手続きを行う

不動産賃貸を事業として行うには、開業手続きが必要です。

また、開業した際は、同時に青色申告承認申請書も提出しておくと税制上の優遇措置が受けられます。
事前に税理士などの専門家に相談して、税務署への手続きを忘れないようにしましょう。



4.入居者を募集する

入居者の募集方法には、不動産会社の店頭紹介やチラシやネットでの情報提供・口コミなどがあります。
なかなか見つからない場合には、仲介する不動産会社を変えたり、家賃を下げたりするなど条件を変更する必要があるでしょう。



5.入居者と契約する

入居希望者が決まれば、必要な説明を行い契約を行います。
不動産会社に仲介を依頼していれば必要な手続きを行ってくれるので便利です。



6.管理業務を行う

入居が決まれば、不動産物件としての管理業務がはじまります。
問い合わせ対応や清掃・設備の修繕・家賃の徴収などを行います。

個人で行うのが難しい場合は、不動産会社と管理契約を締結することも検討しましょう。
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05まとめ

空き家を放置すると税金や管理費用がかかるだけでなく、建物が老朽化し思わぬ出費が発生するリスクがあります。
リスクを避けるには、賃貸などの活用も検討しましょう。
入居者が見つかれば、必要な費用がまかなえるだけでなく長期で安定的な収入源にもなります。

空き家の賃貸を考えている場合は、この記事のメリットやデメリット・賃貸する際の流れを理解しておきましょう。
分からないことがあれば専門家に相談するなどして、空き家の有効活用を検討してみてはいかがでしょうか。


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