空き家を売買する際の媒介(仲介)契約とは!手数料の特例も解説

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空き家を売買する際には、不動産会社に依頼するのが一般的です。

今回は契約の種類や手数料について解説します。
空き家の売買には媒介手数料の特例もあるのでぜひ押さえておきましょう。

売買を考えている方も今後検討している方もぜひ参考にしてください。

01媒介契約とは

不動産を売却する場合には、不動産会社に買主を探してもらうのが一般的です。
売主が不動産会社と交わす契約を媒介契約といいます。

なお、買主が物件を探して購入する際にも、不動産会社と媒介契約が必要です。

売主と買主が不動産会社に媒介を依頼している場合、売買が成立するとそれぞれ手数料が発生します。
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023種類の媒介契約

媒介契約の種類は、一般媒介契約と専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類です。


3種類の違いは次のとおりです。

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
他の不動産会社への依頼 不可
契約期間 特になし 3カ月以内
自ら発見した相手への契約 不可
レインズ*への登録 任意 契約締結日から7日以内 契約締結日から5日以内
売主への報告義務 特になし 2週間に1回以上 2週間に1回以上
一般媒介契約について - 公益社団法人 全日本不動産協会

(注)レインズ(REINS)とは、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営しているネットワークシステムのことです。
レインズに登録することで、全国の不動産会社が対象物件の情報に幅広くアクセスできます。
不動産会社が物件情報を囲い込み(独占)することを防ぐ効果もあります。



一般媒介契約

一般媒介契約は複数の不動産会社と契約可能なため、最も条件のよい買主に売却できる可能性があります。
立地など条件のよい物件に向いている契約と言えるでしょう。

しかし、どこの不動産会社が買主を見つけるか分からず成約時に成功報酬をもらえる可能性も低くなるため、積極的に販売活動をしてもらえない恐れもあります。



専任媒介契約

専任媒介契約は1つの不動産会社と締結する契約です。
契約期間が3カ月以内に制限され(双方の合意があれば終了後の更新は可能)、レインズへの登録や売主への報告義務も発生します。

また、媒介契約が1社に限られるため、積極的な売却活動が期待できます。
売主が自分で見つけた買主との直接取引も認められているのも特徴のひとつです。



専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は専任媒介契約と同様に、1つの不動産会社と契約を結ぶ形態です。
専任媒介よりも各種の条件が厳しく、特に自分で買主を見つけたとしても契約している不動産会社を通す必要があります。

売主はこまめに報告を受けられるので、販売状況を把握して売れなければ戦略を練ることも可能です。
契約期間が3カ月以内と決まっているのは、専任媒介契約と同じです。

売却できなければ更新せず、3カ月を目安に不動産会社を変更することも検討しましょう。
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03空き家の媒介手数料

不動産の売買が成立すると、売主と買主の双方が契約している不動産会社に媒介手数料を支払う必要があります。

この際の媒介手数料は、次のとおり上限が定めされています。

売買代金 通常の計算 低廉な空き家の特例
200万円以下 取引額×5% 18万円
(消費税を加えると19万8千円)
200万円を超400万円以下 取引額×4%+2万円
400万円超 取引額×3%+6万円 取引額×3%+6万円

400万円以下の空き家の場合は、通常よりも高く手数料が設定されています。
空き家は管理状態が悪く遠隔地にあることも考えられるため、売主の同意があれば「現地調査等に要する費用」を加えて18万円(消費税抜き)が媒介手数料の上限とされています。

これは売主のみの上限であって、買主はあてはまらず通常の計算によることは覚えておきましょう。

例えば、300万円の売買が成立した場合、売主と不動産会社との合意があれば19万8千円(消費税込み)まで手数料を支払う必要があります。
低廉や空き家以外の物件の場合は、通常の媒介手数料の上限は14万円なので、不動産会社は4万円多く報酬を受ける可能性があるということになります。

なお、個人が不動産売買を行う場合、住宅の購入費用のみに消費税が課税され土地は課税されません。
したがって、土地と建物を売却する場合は、建物の売却分のみに消費税が課されます。
そのため、空き家を更地にして土地のみを売買する場合は、消費税は課税されません。



片手と両手とは

媒介手数料は、売主と買主の双方が支払う必要があります。
不動産会社が一方からもらうことを片手、双方からもらうことを両手と言います。

会社の立場では、片手よりも両手で手数料をもらえる方が利益が大きいです。
片手の契約の場合、両手の半額程度となってしまうためです。

このため、不動産会社によっては両手契約をするために物件情報を広く公開しない場合があるので気をつけましょう。
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04まとめ

空き家の媒介契約には次の3種類があります。

・一般媒介契約
・専任媒介契約
・専属専任媒介契約


空き家が条件のよい物件であれば一般媒介契約、条件が悪かったりできるだけ早期に売ったりしたい場合には専属専任媒介契約を選ぶなどの工夫が必要です。

また、不動産会社と締結する媒介手数料には、売却価格が400万円以下の特例があります。
通常の媒介手数料よりも高くなる可能性があるので注意しましょう。

ただし、この特例を使うには、事前に買主と不動産会社との同意が必要となるので覚えておきましょう。

空き家はいつ売却しなければならないか分かりません。
具体的に売却の予定がない場合でも、媒介契約の種類と媒介手数料の知識があればいざという時に役立ちます。
もしも活用が見込めない空き家があれば、不動産会社と相談して売却を検討しましょう。


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