空き家の売却をご検討中の方は、いくらぐらいで売れるのか気になるところでしょう。
そこで今回は、空き家の平均価格や調べ方、高値で売る方法を解説します。
ぜひ参考にご覧ください。
01空き家の平均価格はいくら?価格の決め方とは
一戸建ての空き家の価格は、以下の要素で決まります。●家屋の購入価格と築年数
●原価法
●土地の価格
以下でそれぞれを解説いたします。
家屋の購入価格と築年数
家屋は、基本的に築年数が経てば経つほど資産価値も下がります。東日本レインズの資料によると、築年数ごとの下落率は以下のとおりです。
●築5年超え10年未満:94%
●築10年超え15年未満:92%
●築15年超え20年未満:85%
●築20年超え25年未満:83%
●築25年超え30年未満:68%
なお、築30年の家屋は49%になります。
たとえば、3,000万円で購入した築30年の空き家を売却する場合は、以下の価格になります。
3,000万円 × 49% = 1,470万円
ただし、こちらはあくまで築年数から見た平均価格のため、ほかの要素で価格が上下する可能性はあります。
原価法
原価法とは、一戸建ての建物部分を評価するときに用いる計算方法で、計算式は以下のとおりです。再調達価格 × 延床面積 × 残耐用年数(耐用年数 - 築年数) ÷ 耐用年数
再調達価格とは、今ある空き家を取り壊して新たに建て直すと仮定したときに、いくら費用がかかるのかを計算した価格です。
建物構造ごとの再調達価格の平均は、以下のとおりです。
●木造:14.8万円/㎡
●軽量鉄骨造:14.8万円/㎡
●RC(鉄筋コンクリート)造:18.8万円/㎡
耐用年数とは、簡単に言うと建物を使用できる期間のことを言い、非事業用の建物構造ごとの耐用年数は以下のとおりです。
●木造:33年
●軽量鉄骨造:40年
●RC(鉄筋コンクリート)造:70年
たとえば、築30年の床面積が100㎡木造住宅の場合は、14.8万円 × 100㎡(33年 - 30年) ÷ 33 で約134万円となります。
なお、築年数が耐用年数を超えている場合、資産価値は0円とみなされます。
ちなみに、国土交通省の調べによると、世帯所有空き家の約7割が1981年以前の建築で、築後40年以上経過したものが多いとの結果が出ています。
木造住宅で築40年を超えるものは、家屋自体の資産価値はほぼ0円とみなされるため、古家付き土地または更地にして売却するケースが多いですよ。
出典:平成30年住生活総合調査(速報集計)、平成30年住宅・土地統計調査(住宅の構造等に関する集計)
土地価格の平均
土地価格は地域によって、価格が異なります。一般的に売却するときは、近隣にある似たような条件の物件がいくらで売れたかの事例を参考に算出します。
02近隣の空き家の平均価格を調べる方法とは?
では、近隣の空き家の平均価格を知りたいときはどのようにして調べれば良いのでしょうか。方法は、下記の3つです。
方法①不動産ポータルサイト
不動産ポータルサイトとは、売り出し中の物件などが複数掲載されている不動産情報サイトのことです。不動産ポータルサイトには全国各地の売り出し中の物件を、条件を絞って検索できるため、同じ地域の似た条件の物件を調べることで平均価格がわかりますよ。
たとえば、「東京都大田区・築30年・一戸建て」で検索するとその地域の売り出し中の物件が一覧で出てきます。
また、不動産ポータルサイトによっては地域名+相場で検索すると、間取りごとの平均価格が調べられますよ。
不動産会社に買取依頼をする場合は、買取相場は市場の平均価格の5割~8割ほどの金額になるでしょう。
関連記事:空き家の買取をご希望の方へ!おすすめの業者に頼めばよいのかをご紹介!
方法②レインズマーケットインフォメーション
レインズマーケットインフォメーションとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理をしている不動産情報サービスです。レインズマーケットインフォメーションでは、地域と条件を絞って過去の成約事例を検索することができますよ。
手順として、まずは一戸建てかマンションか、物件の種別を選びます。
次に地域名や間取りなどの詳細な条件を入力します。
そうすると、直近1年間の取引価格をグラフで見ることができます。
方法③空き家バンク
空き家バンクとは、自治体や自治体から委託された民間企業が運営する空き家の、マッチングサービスです。空き家を買いたい方と売りたい方が空き家バンクに登録し、空き家バンクを介して取引を進めます。
空き家を所有している地域に空き家バンクがあれば、近隣の空き家の平均価格を調べることができるでしょう。
ただし、空き家バンクは登録できる物件が「空き家」に限定されるため、不動産ポータルサイトやレインズマーケットインフォメーションに比べると物件の数が少ないです。
空き家バンクで調べるときは、あくまで参考程度にすると良いでしょう。
03空き家を平均価格よりも高値で売る方法とは?
前章でご紹介した空き家の平均価格は、あくまで目安であり、実際の取引価格とは大きく異なるケースもあります。それは、不動産の売却は周辺環境や物件の状態などの個別要因にも左右されるからです。
空き家を売却するには、なるべく平均価格よりも高値で売りたいところでしょう。
空き家を高値で売る方法は以下の3つです。
①室内をきれいにする
中古住宅を売却するときは、清潔さが価格を左右します。そのため、なるべく売り出す前にしっかりと掃除をし、きれいな状態で広告を出すのが高値で売るコツです。
掃除を自分でおこなうのが厳しい場合は、業者に依頼してハウスクリーニングに出すと良いでしょう。
とくに、水回りをきれいにしておくと購入希望者が内覧した際に、好印象を与えることができますよ。
また、空き家の場合、庭の草刈りや換気なども定期的におこなうことが大切です。
遠方に住んでいるなどで空き家の管理がむずかしい方は、空き家管理サービスを利用するのがおすすめです。
月々数万円の管理料を支払えば、不動産管理会社などが定期的に空き家を管理・点検してくれますよ。
空き家管理ナビでは、各地域の空き家管理をおこなう不動産管理会社を検索できます。
簡単に検索できますので、空き家管理サービスに興味がある方はぜひご利用ください。
②欠陥部分は簡易的に修繕
築年数の古い空き家の場合、リフォームをするとなると多額の費用がかかってしまいます。リフォームをしたのに売却できなかった場合は、リフォーム費用が回収できずに赤字となってしまうでしょう。
しかし、簡易的に修繕できる欠陥であれば自費で修繕しておいたほうが、そのままにしておくよりも高値で売りやすくなります。
たとえば、壁のちょっとした傷跡やドアノブなど、数万円から直せる箇所があれば直しておきましょう。
③空き家買取専門業者に依頼する
前述のとおり、一般的には、不動産会社への買取依頼は相場よりも安くなる傾向にあります。しかし、空き家を専門に買い取っている不動産会社であれば、修繕費用を安く抑えるノウハウなどがあるため、高値で買い取ってもらえる可能性があるでしょう。
とくに、駅に近いなどの好立地の土地であれば、築年数の古い空き家でも高値で売れるチャンスがありますよ。
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04まとめ
空き家の価格は、築年数や原価法などで決まることがほとんどです。近隣の空き家の平均価格を調べたい場合は、不動産ポータルサイトやレインズマーケットインフォメーションを利用すると良いでしょう。
空き家を平均価格よりも高値で売りたい場合は、日頃から定期的に管理し、家屋の劣化を防ぐことが大切です。
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