日本の空き家は外国人に人気?理由や活用方法を解説!

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空き家活用
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少子高齢化による人口減少で年々日本の空き家が増加していることをご存じですか?

実際に、国土交通省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、空き家率は13.6%と過去最高値を更新し、2033年には30%に達するとも予想されています。
そこで近年注目を集めているのが、外国人向けの空き家活用です。

今回は、日本の空き家が外国人に人気の理由や活用方法、行政の支援や取り組みについて解説いたします。

01日本の空き家が外国人に人気の理由とは?

四季折々の自然豊かな景色と美味しい食事が楽しめる日本は、外国人から観光地としても移住先としても人気の高い国の1つです。
そんな日本の空き家は、賃貸用と売却用を除くと昔ながらの木造の一戸建てが多く、宿泊先や住まいとして外国人から注目を集めています。

とくに、伝統的な日本建築で建てられた古民家は、その風情ある特徴を生かして各地で外国人向けに民泊やカフェとして空き家再生されるほど人気が高いです。

しかしなぜ今、日本の空き家が外国人に人気なのでしょうか?
その理由は以下の3つです。



理由①空き家が安い

世界的に見て、日本の空き家は物件価格が安い傾向にあります。
実際に空き家バンクを見ると、安いどころか「無償で譲渡する」と掲げている物件もあるほどです。

家屋は老朽化すると修繕費がかかったり、所有していると固定資産税などの維持費がかかります。
そのため、空き家を驚くほど安い価格で譲渡したり、無償で譲渡しているのです。

しかし、それらの費用を考慮したとしても数百万円とかなり安い値段で買えるため外国人に人気となっています。



理由②現金で購入できる

通常、日本で居住用の不動産を買うときは、住宅ローンを利用しますよね。

しかし、外国人が住宅ローンを利用するとなるとハードルが高いでしょう。
その点、空き家であれば安い価格で購入できるため、住宅ローンを組まずに現金で購入することができます。

また、DIYの本場であるアメリカ出身の外国人の方などは、古い空き家を購入後に自分でリフォームして楽しんでいますよ。



理由③田舎暮らしが体験できる

山間地域などの緑豊かな日本の田舎は、外国人に人気です。
そのため、日本の田舎にある空き家を購入して田舎暮らしを体験したいという外国人も増えています。

とくにコロナ禍以降は、リモートワークの企業が増えたことにより、日本人だけでなく日本で働く外国人の中でも田舎への移住の関心が高まっています。

日本の田舎は水や野菜が美味しいところが多いため、外国人に人気が高いのも納得ですね。
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02空き家を活用して外国人と多文化共生!

日本の空き家が外国人に人気の理由がわかったところで、空き家所有者はどのように外国人向けに活用すれば良いのか気になりますよね。

空き家を外国人に売却したい場合は、空き家バンクに登録したり、不動産会社に仲介を依頼したりすると良いでしょう。
そのほか、売却以外に考えられる活用方法は以下の2つです。



外国人労働者向けのシェアハウス

人口減少や高齢化によって日本の将来の労働力不足が危ぶまれている昨今において、日本政府や経団連は外国人政策を掲げてさまざまな施策に取り組んでいます。

実際に、外国人労働者の受け入れを増やすために、政府は2018年に出入国管理および難民認定法の改正をおこないました。
そして、2025年までには外国人労働者の数を50万人以上にすることを目標に掲げています。

外国人労働者が増えると、当然ながら住まいの確保が必要となります。
そこで需要が期待できるのが、空き家を活用した外国人労働者向けのシェアハウスです。

前章でも述べたとおり日本の空き家は木造の一戸建てが多いため、一人暮らしにはすこし広く感じます。
その点、シェアハウスにすれば複数人で暮らせるだけでなく、借りる側としては家賃を抑えることができます。

空き家を貸す側としても、複数人に貸すことで退去による空室リスクを分散させることができますね。



外国人向けの民泊施設

外国人労働者だけでなく、外国人観光客向けに民泊として貸し出す方法もあります。
近年は、Airbnbなどの民泊仲介サービスが世界的に普及しているため、外国人にも空き家を気軽に貸すことができるようになりました。

とくに、古民家の民泊は「日本の文化と歴史が感じられる」として、外国人観光客に人気が高いですよ。
また、外国人バックパッカー向けにドミトリーとして活用する方法もあります。

ドミトリーとは、提供する部屋が個室ではなく、ほかの宿泊客と相部屋になる宿泊施設のことです。
相部屋になる分、通常のホテルよりも安い宿泊費で提供できるため長期滞在の外国人観光客に需要が見込めるでしょう。

2025年には大阪万博が開催予定のため、関西地方を中心に多数の外国人観光客が日本に訪れることが期待できます。

ちなみに、民泊やドミトリーを運営するには、各自治体の規定に応じて届出をする必要があります。
民泊には3種類あり、それぞれで申請内容が異なるため詳しくは行政にご確認ください。


関連記事:コロナ後には空き家を民泊に活用して新たなビジネスチャンスを! 空き家について今すぐ相談

03空き家を活用して外国人の居住支援!

空き家の活用は、所有者の利益になるだけでなく、外国人への居住支援にも役立ちます。

法務省によると、在留外国人は2019年に過去最大の約283万人となりました。
コロナ禍以降は減少したものの、2021年時点では276万635人と、日本の総人口の約2%にもおよびます。

2013年以降から少しずつ増加している在留外国人ですが、いまだに外国人であることを理由に家を借りられないケースもあります。
言葉が通じにくいことや文化の違いから「トラブルになるのではないか」と恐れる大家さんが多いためです。
実際に、総務省による「高度外国人材の受入れに関する政策評価(令和元年6月25日)」の調査によると、住宅の確保に困っていると答えた外国人が多く見られました。

そこで国土交通省は、2017年8月に「不動産事業者のための国際対応実務マニュアル」を公表し、外国人の居住を支援する取り組みをスタートさせました。

また、民間のNPO法人や不動産会社も外国人向けに空き家を活用した居住支援に取り組んでいます。
外国人への居住支援は、ただ住む場所を提供するだけにとどまりません。
外国人の方が、地域になじめるように相談窓口を設けたり、多言語の資料を用意したりなどの取り組みもおこなっています。

さらに、地域によっては外国人との多文化共生のためにバディの取り組みをおこなっているところもあります。

バディとは、ベルギーのメヘレン市発祥の移民支援の制度のことです
バディは直訳すると相棒と言う意味になり、移民一人に対し地域住民を一人つける取り組みになります。

初めての日本で右も左もわからない外国人移住者に、その地域のことに詳しいバディをつけることで、外国人移住者も困ったときにすぐに相談できて助かりますね。
2018年には愛知県高浜市でバディの取り組みがスタートし、話題となりました。

このように、空き家の活用だけでなく、外国人の日本での暮らしに貢献できるのは多文化交流にもなる、素晴らしい取り組みですね。


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04まとめ

今回は、日本の空き家が外国人に人気の理由や活用方法、行政の支援や取り組みについて解説しました。

少子高齢化で労働力不足や経済の低迷が懸念される日本では、外国人との共生が注目を集めています。
これから空き家の活用を考えている方は、ぜひこの記事を参考に、外国人向けに空き家の活用と居住支援を検討してみてください。


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