長野県の空き家対策とは?取り組み事例や支援制度をご紹介!

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長野県の空き家対策とは?取り組み事例や支援制度をご紹介!

別荘地や避暑地として人気の長野県は、実は全国で3番目に空き家率が高いことをご存じですか?
総務省統計局が5年ごとにおこなう全国の住宅や土地についての調査・統計をまとめた「平成30年住宅・土地統計調査」によると、長野県の住宅総数に占める空き家の割合は19.6%と高くなっています。
空き家率が高い理由として、軽井沢などにある別荘も空き家として数えられることが挙げられます。
ただし、別荘以外の都市部や農村部でも空き家は多く、空き家問題は長野県の課題のひとつです。
そこで長野県は空き家対策として、移住者向け空き家ポータルサイト「楽園信州空き家バンク」の設置や、空き家について相談できる専用サイトの開設など、さまざまな取り組みをおこなっています。
今回は、長野県がおこなっている空き家対策のなかでも「移住お試し住宅」の取り組みや、補助金・支援制度について、空き家の活用事例をご紹介します。
ぜひご参考までにご覧ください。

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長野県の空き家対策!移住お試し住宅とは?

長野県は地方移住先として人気が高く、2020年度の県への移住者は2,426人でした。(出典:長野県統計ステーション)
2022年度は目標を2,900人と掲げており、今後もさらに移住者を増やすために、移住者に向けて相談窓口を設置するなどさまざまなサポートをおこなっています。
そのなかでも、注目の取り組みが「移住お試し住宅」です。
「知らない土地でいきなり暮らすのは不安」という方のために、移住前にお試しで住んでもらい、その土地での暮らしを体験してもらうための取り組みで、各市町村の窓口で問い合わせを受け付けています。
たとえば、以下のような「移住お試し住宅」があります。

美しいアルプスの風景と満天の星空を楽しめる小川村

長野県上水内郡小川村では、田舎暮らしに憧れを持つ方や、家族での移住を考えている方に向けて、移住体験ができる施設を提供しています。
最長で1週間(6泊7日)滞在することができ、利用料金は1泊5,000円、2LDKの木造平屋建てで、1名~1家族で利用することができます。
部屋の窓からは美しいアルプスの風景が広がり、夜は満天の星を眺めながら静かな自然のなかでの暮らしを体験できますよ。

雄大な高社山を臨める田んぼのなかの一軒家

長野県下高井郡木島平村では、木島平村への移住を検討中の方に向けて、短期~中期で滞在できる自炊型宿泊体験施設を2棟提供しています。
3か月の利用期間ごとに各棟1回ずつ利用することができ、2泊3日から89泊90日まで滞在することができます。
利用料金は、5泊まで1泊につき5,000円、6泊目以降は1泊につき2,000円で、4名まで利用可能です。
1棟は田んぼのなかにある一戸建てとなっていて、雄大な高社山が目の前に広がる大変眺めの良い住宅で、静かな田舎暮らしが体験できます。
もう1棟は旧小学校の跡地にあって住宅地に近く、近隣に飲食店もあるため、移住前に地域の方との交流を図ることができます。
長野県はこのような移住体験をしてもらうことで、移住者を増やし、空き家の増加防止に役立てているのです。
そのほかの移住体験については、移住者向け空き家ポータルサイト「楽園信州空き家バンク」でもご覧いただけます。

長野県の空き家対策!補助金・支援制度について

長野県では、空き家を活用したい方に向けて、多くの自治体が補助金や支援制度を用意しています。
この章では、そのなかでも3種類の空き家活用に使える補助金・支援制度をご紹介します。

空き家にある家財道具などの片づけ・清掃を支援

各市町村によって細かい条件は異なりますが、おもに空き家所有者に対して、家財道具などの搬出や処分、清掃などに要する経費を補助する支援制度があります。
「空き家活用等事業」という支援制度で、補助率は経費の2分の1以内、上限額は市町村によって異なりますが10万円以内とする自治体が多いです。
空き家の片付けや清掃をご自身でやろうとすると手間と時間がかかるため、業者に依頼してその経費を補助金からまかなえるというのは嬉しいですね。

空き家の改修費を支援

移住者が定住するために空き家を購入または賃貸する場合は、空き家の改修工事費用を補助する制度もあります。
「空き家改修事業」という支援制度で、たとえば生坂村では補助率は2分の1で最大50万円まで、子育て世代は100万円まで補助を受けられます。

古い空き家をリフォームするとなると高い工事費用がかかるため、改修費が補助されると移住者も購入や借りやすくなりますね。

空き家の取得を支援

空き家活用等事業の支援制度のなかには、空き家の取得を支援する補助金もあります。
たとえば、前章で移住体験先としてご紹介した木島平村では、移住・定住の促進と廃屋化防止のために、空き家の取得を図る費用の一部を補助しています。
補助率は取得経費の10分の1以内で、最大50万円までを受け取ることができますよ。
そのほかにも、空き家の解体費用の補助金や、空き家を店舗として活用する場合の支援をおこなっている市町村もあります。
各種補助金・支援制度についての詳細は、市町村のホームページ、または「楽園信州空き家バンク」でも確認できます。

長野県の空き家対策!魅力的な活用事例とは?

長野県の空き家を有効活用した事例を3つご紹介します。

古民家を幅広い世代が集う「コミュニティスペース」へ

最初にご紹介するのは、長野県池田町にあるコミュニティスペース「実家の茶の間」です。
長野県の助成金を活用して、空き家だった建物の水回りを改修工事し、地域のお年寄りや子どもたちが気軽に集まることができるコミュニティスペースへと生まれ変わりました。
土日は、地域のお年寄りに安価な食事をふるまったり、子どもとその家族を対象にした「こどもカフェ」を開いたりしています。
地方では人口減少や過疎化により孤独な高齢者も増えているため、このように多世代が交流できる居場所があると、地域の活性化につながりますね。

空き家をアートが楽しめる「工房兼カフェ」に

続いてご紹介するのは、長野市中条にある古民家を工房兼カフェにリノベーションした「中条アートロケーション《場》」と「cafe美場」が入る古民家です。
工房の「中条アートロケーション《場》」では、陶芸家や木工家などのアーティストの作品作りの場としてだけでなく、地域の方々が気軽に参加できるワークショップもおこなっています。
夏休みにはアーティストが講師となって、子どもたちに竹とんぼや金属のアクセサリー作りなどを教えるなど、地域の交流の場として人気の工房です。
併設された「cafe美場」では、美味しいコーヒーを飲みながら、展示された美術品や、工房での制作現場を眺めることができます。
空き家を工房兼カフェにすることで、アーティストの活躍と地域の活性化の両方に役立つことができている魅力的な活用事例です。

古民家をぬくもりのある「カフェバー&ゲストハウス」へ

最後にご紹介するのは、長野県松本市内にある古民家を改修し、カフェバー&ゲストハウスへと再生した「MINKA HOUSE」です。
畳や障子などの古民家の良さをそのまま生かした客室は、流木を利用したオブジェやアート作品が飾られており、ぬくもりのある落ち着く空間となっています。
希望するお客さまには、店内のカフェスペースをイベント開催の場所としても提供しており、これまでに弾き語りや靴磨きなどのさまざまなイベントがおこなわれています。
イベントを通して、国内外の宿泊客と地域住民が交流できる場所となっています。

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まとめ

今回は、長野県がおこなっている空き家対策のなかでも「移住お試し住宅」の取り組みや補助金・支援制度、そして空き家の活用事例をご紹介しました。
長野県では空き家増加防止のために、移住者に向けて積極的に「移住お試し住宅」の取り組みをおこなっています。
また、空き家を有効活用してもらうために、改修費や取得費などの支援もおこなっています。
空き家を地域の交流の場として有効活用している事例も多数あります。
ぜひこの記事を参考に、空き家活用に役立てていただければ幸いです。
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