田舎の空き家を手放す方法とは?可能な選択肢や注意点をご紹介

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田舎の空き家を手放す方法とは?可能な選択肢や注意点をご紹介

空き家を取得する経緯としてよくあるのが、相続などにより、田舎にある実家などの空き家を所有するケースです。
その空き家を別荘として使いたい、将来その空き家に住みたいといった希望があれば、空き家を手放さずに管理・維持をしていくでしょう。
しかし、そうした希望を持った方ばかりではなく、活用する予定がないので手放したいという方が少なくないのが実情です。
そこで、今回の記事では、田舎の空き家を手放すことをご検討中の方に向けて、田舎の空き家を手放す方法を中心にご紹介します。

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田舎の空き家を手放す方法①寄付

それでは、田舎の空き家を手放す方法について見ていきましょう。
まず、空き家を手放す方法としては、「寄付」が挙げられます。
寄付先にはいくつか選択肢がありますので、寄付する方法と合わせてご紹介していきましょう。

個人への寄付

寄付というと、自治体や企業への寄付を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、田舎の空き家を寄付するのであれば、個人に寄付することを選択肢に入れておくことをおすすめします。
なぜなら、通常、利活用しづらい立地であっても、隣地の住人であれば寄付された空き家を解体し、土地を合筆して自宅の敷地を拡大することができるため、受け入れてもらえることがあるためです。
ただし、個人に空き家を寄付する場合には、以下の点に注意する必要があります。

●トラブル防止のために贈与契約書を作成する
●寄付された側には贈与税が発生する
●所有権移転登記をする

自治体への寄付

自治体が必要としている不動産と条件が合致すれば、寄付を受け付けてもらえる可能性がありますので、市区町村の担当窓口で相談してみるとよいでしょう。
ただし、空き家の寄付を受け付けていない自治体もあるため、あまり過度な期待はしないほうがよいかもしれません。
空き家の寄付を受けた場合、自治体にとっては管理費用がかかる上、これまで空き家の所有者が払っていた税金による収入がなくなってしまうため、自治体は空き家の寄付を受けることにあまり積極的ではない場合があります。

法人への寄付

また、田舎の空き家を法人に寄付することも可能です。
法人にとっては、事業や保養など幅広い利用方法があります。
また、譲渡費用も経費でまかなうことができるというメリットがあることもあり、空き家の寄付を受け入れている法人があります。
さらに、学校やNPO、公益法人であれば、寄付された側の税負担が少ないため、より受け入れてもらいやすい傾向にあります。
田舎の空き家を法人に寄付する場合の注意点は、以下のとおりです。

●所有権移転登記費用の負担については、寄付先との相談の上で決める
●一般企業に寄付した場合、寄付した側にみなし譲渡所得として所得税が課税される

田舎の空き家を手放す方法②売却

田舎の空き家を手放す方法として、売却という手段は想像しやすいですよね。

一般的な空き家の売却方法

まず、一般的な空き家の売却方法としては以下の方法があります。

●不動産会社に仲介してもらう
不動産会社による仲介を通じて、空き家の購入希望者を見つけ、売却する方法です。
購入希望者を見つけるための時間がかかる一方、その空き家が欲しい方を見つけた上で売却するため、売却価格は比較的高くなります。

●不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社に空き家を買い取ってもらい、不動産会社が購入希望者と不動産取引をおこないます。
不動産会社が物件を買い取るため、購入希望者を見つけるための時間はかからない反面、売却価格は通常の売却に比べて低くなる傾向があります。

なかなか売れない空き家を売却するコツ

売りに出して容易に買い手が付くような条件の空き家であれば、そもそも、処分方法に苦慮することも少ないでしょう。
しかし、田舎の空き家の場合、築年数が古い、もしくは立地が悪いなどの理由で、一般的な方法で売却するのが難しいケースも珍しくありません。
ここからは、上記のようなで売却するのが難しい空き家を売却する方法についてご紹介します。

●売り出し価格を下げる
売却による利益よりも、手間や費用がかかる空き家を手放すことを重視するのであれば、空き家の売り出し価格を下げてみることを考えてもよいかもしれません。
無料でも手放したいという気持ちなのであれば、売り出し価格が低かったとしても、購入希望者を見つけることを優先するのは1つの手です。

●空き家を解体して更地として売却
また、空き家の家屋が老朽化しているために、購入希望者が見つかりにくいケースでは、空き家を解体して、土地として売却することで買い手が付く可能性もあります。
空き家のエリア周辺の建売を専門にしている不動産会社に、買取が可能かを相談してみてもよいでしょう。

●空き家バンクを活用
空き家バンクとは、地域の活性化などを目的として、自治体がウェブサイト上に管轄エリア内の空き家情報を掲載し、住居を探している移住希望者などに閲覧してもらう仕組みです。
移住希望者をターゲットの中心としているため、一般の不動産会社のウェブサイトとは利用者層が異なることが特徴で、築年数が経っている田舎の空き家でも購入希望者が見つかる可能性は十分あります。
ただし、不動産会社に仲介を依頼する場合と異なり、購入希望者が見つかった場合には、当事者同士の直接交渉となる可能性があることには注意しましょう。

●地方の物件専門の不動産会社を探す
また、近年では田舎への移住を希望する方も増えてきているため、田舎の不動産を専門に扱う不動産会社も登場し始めています。
一般的な不動産会社を通して購入希望者が見つからない物件でも、そのような専門会社であれば買い手が見つかる可能性もあります。
空き家が所在するエリアにそのような不動産会社があるか、検索してみるとよいでしょう。

田舎の空き家を手放す方法③相続放棄する際の注意点やポイントは?

田舎の空き家を相続することになっていてその空き家を手放したい場合、相続放棄することも可能です。
しかし、相続放棄とは、その空き家だけでなく、他の財産に対する相続権を放棄することになりますので、相続放棄をする際には十分な注意が必要です。

相続放棄を決める際に知っておきたいポイント

それでは、相続放棄するか否かを決める際に知っておきたいポイントを見ていきましょう。

●相続放棄すれば、空き家以外の財産に対する相続権も失う
財産を相続する場合には、空き家などの不動産だけでなく、預貯金など他にも財産が含まれていることが多くあります。
先ほども述べたとおり、相続放棄をすれば、相続するはずだったすべての財産に対して相続する権利を失います。
相続予定の空き家を手放したいからという理由だけで、相続放棄してしまうのはあまりおすすめできません。
他に相続する財産とのバランスを見た上で、相続放棄をすべきか、相続してしばらくしてから空き家を手放す方法を検討すべきかを決めるとよいでしょう。

●空き家の管理義務は残る
また、相続放棄をしても、次の相続人が決まるまでのあいだ、空き家の管理義務は残ります。
家庭裁判所に相続財産管理人の申し立てをおこなうことで、その義務は免除されますが、その際の手続きにも費用がかかります。

相続放棄するか否かの判断基準

それでは、空き家を相続するにあたって、相続放棄するか、相続後に他の方法で空き家を手放すかについて、どのような点を基準に判断すればよいのでしょうか。
ここからは、その判断基準についてご紹介していきましょう。

●相続により受け継ぐことができる空き家以外の資産とのバランスを確認
まずは、相続できる資産全体の価値について確認しておきましょう。
相続放棄すべきか、相続したのちに空き家のみを手放すべきかのボーダーラインとなるのが、以下の点となります。

相続により得ることができる金融資産が500万円以下

不動産評価額が相続する財産全体の20%以上を占める
田舎にある空き家を相続した場合、手放すことを決めていたとしても、売却や寄付先が決まるまでに税金やコストが発生します。
空き家以外に相続する財産が、上記のような価値や金額である場合には、空き家を手放すまでにかかるコストが上回ってしまう可能性が高いため、相続放棄したほうがリスクが低いと言えるでしょう。

●相続する空き家は売却しやすい物件であるか
次に考えておくべきは、相続する空き家が売却しやすい物件であるかです。
売却できれば、家を手放して利益を得ることができますが、田舎の空き家の場合は売却できる見込みがあるかがまず問題となります。
空き家の周辺エリアにある不動産会社に相談してみるとよいでしょう。

●寄付することは可能か
相続後の空き家を手放すには、選択肢は主に売却か、寄付かの二択になります。
空き家を寄付することが可能かについても、自治体や法人にあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

●土地活用は可能か
空き家を売却する、もしくは寄付することが困難な場合には、ご自身の手元に不動産を残し、土地活用により利益を得る方法もあります。
土地活用するのであれば、賃貸経営や店舗、駐車場経営、トランクルームなど、さまざまな選択肢があります。
しかし、いずれの方法をとるにしても、空き家のある立地でその事業に需要があるのかについて、検討することは欠かせないでしょう。

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まとめ

今回は田舎の空き家を手放す方法についてご紹介しました。
田舎の空き家を手放すには、売却や寄付などの方法があります。
相続放棄することも可能ですが、相続放棄すれば他の財産についての相続権をも手放すことになりますので、事前に空き家と他の相続財産とのバランスなどを考慮しつつ、慎重におこなう必要があります。
田舎の空き家の処分についてお悩みの方は、ぜひ今回の記事をご参考にしてみてくださいね。
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