空き家の水道管理の注意点とは?考えられるトラブルや対処法をご紹介

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空き家の水道管理の注意点とは?考えられるトラブルや対処法をご紹介

空き家の管理には、建物や敷地内の点検や修繕、清掃、通風だけでなく、庭の草木や郵便物の管理まで、おこなうべきことが幅広くあります。
こうした空き家の管理の中でも、放置してしまうとトラブルにつながりやすいのが、水道の管理です。
人が住んでいない空き家では水道を利用する機会が少ないため気付きにくい上、築年数を重ねた空き家では、水回り設備が劣化しているケースが珍しくありません。
そこで今回の記事では、空き家の水道に関するトラブルについて、対処方法とあわせてご紹介します。

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空き家の水道トラブルで特に注意したい点は?

空き家を管理することになった場合、まずは水道の契約をどうするかについて検討する必要があります。
これには大きく分けて2つの契約状態があり、「水道の契約を維持しておく」もしくは「水道の契約を休止・停止する」というものです。
水道の契約を維持するか否かで、発生するトラブルが若干異なりますが、いずれにしても水道管など「水回り設備の老朽化」によるトラブルがほとんどです。
空き家の状態や、今後の利用方法などを念頭に置いて、対処方法を検討しましょう。
それでは、空き家の水道に発生しやすいトラブルについて見ていきましょう。

破裂

空き家の水道管が経年などにより劣化していると、前兆なしに突然水道管が破裂してしまう場合があります。
近年では、水道管には劣化しにくい塩化ビニール管などを使用することが多いのですが、築年数の古い住宅では、かつて一般的だった鉄管がそのまま使用されていることがあります。
鉄管の水道管は耐久性には優れているものの、空気に触れることで錆が出やすく、水道管の劣化の原因となってしまいます。
錆びて劣化した水道管に水圧がかかると、水道管が破裂してしまうことがあるのです。
水道管が破裂すると、箇所によっては周辺設備も壊れてしまう場合があるため、注意が必要です。
水道管の破裂に関して最も手軽にできる対策は、水道の契約を休止して水が出ないようにすることです。
水が出なければ水道管に水圧がかかることはありませんので、水道管が劣化しても水道管が破裂することもなくなります。
ただしこの方法ですと、水道の契約を再開して通水した場合に、再び水道管が破裂するリスクがあります。
そのため、特に築30年以上で水道管が地中を通っている空き家の場合、根本的な対策として、水道管のリフォームを検討したほうがよいでしょう。

凍結

水道管の破裂については、経年劣化以外にも水道管の凍結による破裂が考えられます。
水道管が凍結すると水道管内部の水分の体積が大きくなり氷となりますが、気温が上がって溶けると水分の体積が小さくなって水に戻ります。
これが繰り返されると、それに伴って水道管自体も膨張・収縮するため、伸縮性がほとんどない水道管は急速に劣化して破損の原因となるのです。
この場合も、やはり手軽な対処方法として挙げられるのは、水道の契約を停止し、水道管内に水がない状態を保っておくことになります。
水道管の凍結は、気温が氷点下になると起きやすいとされていますので、空き家が寒い地域にある場合や冬季には、特に注意しておきましょう。
また、屋外の散水栓と連結した水道管が凍結しやすい点も覚えておきましょう。
凍結の予防策としては、屋外に露出した水道管を保温材で覆う、水道を利用しない場合には水抜き栓を閉めて蛇口を開けて水を抜くことが有効です。
また、万が一、水道管が凍結してしまった場合には、水道管にぬるめのお湯をかけたりドライヤーで温めたりするなどの対処法があります。
凍結した水道管にいきなり熱湯をかけると、破損することがありますので注意しましょう。

空き家の水道トラブルを防ぐために!漏水や錆にも注意しよう

ここまでは、対応の緊急性が高い水道管のトラブルである「破裂」や「凍結」についてご紹介しました。
しかし、空き家の水道管について起こる可能性のあるトラブルは他にもあります。
以下では、「漏水」と「錆」について解説します。

漏水

空き家の水道管が凍結したり、劣化したりすると、水道管が破損して漏水の原因となります。
漏水が生じると、水圧が低い、もしくは蛇口をひねっても水が出てこないといったトラブルにつながります。
また、水道をほとんど使っていないにもかかわらず、メーターでは水が出続けていることになるため、水道料金がかさんでしまいます。
水道を使おうとしたときに水圧が低い、水が出てこない、水道を使っていないのに検針票に記載された水道使用量が多いなどの異常がある場合は、漏水がないか調べることをおすすめします。
漏水の可能性がある場合は、業者に調査を依頼し、漏水箇所を修繕する必要があります。
最低限の修繕で済ませたい場合には、工事内容は破損箇所の交換となり、費用相場は8万円程度です。
空き家の築年数が古く、破損箇所以外の水道管の劣化が心配な場合には、水道管全体を引き直すことも手段の一つです。
その場合の費用相場は、空き家の規模にもよりますが、35坪の2階建て住宅に塩化ビニール管を引く場合では、35~50万円程度となるようです。

上記ですでに述べたとおり、近年、水道管の素材には、ポリエチレンや塩化ビニールなどが用いられることが一般的となりましたが、一昔前の水道管には鉄や鋳鉄など、錆びやすい金属が素材として用いられていました。
錆は酸素に触れることで酸化するため、日常的に水道を使っている場合は問題となることはあまりありません。
しかし、築年数の経った空き家で、水道の契約を解約して長く水道を使用していないなどの場合、水道管内部に水がなくなり、水道管の素材である金属が酸素に触れて錆が発生してしまうのです。
空き家の水道の蛇口をひねってみて、水が赤茶色であった場合は錆びている可能性が高いため、対策が必要となります。
錆びることがない塩化ビニール製の水道管に交換する、もしくは水道管内の錆を除去するという2つの選択肢があります。
水道管内の清掃では、空き家の水道管全てを清掃する必要がありますが、費用相場は35坪の2階建て住宅の場合、5~6万円程度と水道管の交換よりも安価です。
また、空き家の水道管の点検にもなりますので、まずは清掃を検討することをおすすめします。

空き家の水道トラブルを回避するために!管理のポイントは?

最後に、空き家を管理する上で、水道に関するトラブルを避けるためのポイントに触れておきましょう。

●解体予定の空き家の場合は、水道の契約を停止してもよい
空き家を解体するつもりで、この先ご自身で通水する予定がない場合は、水道の契約を停止しても問題ないでしょう。
水道の契約を停止して閉栓しておけば、破裂や凍結の心配はほとんどなくなります。
解体工事の際に、業者が水道を利用する場合には、業者が新たに水道の契約手続きをしてくれます。

●空き家を維持する場合は、水道の契約を維持して定期的なメンテナンスを
空き家を将来ご自身で利用する可能性がある、もしくは空き家の売却や賃貸などを検討している、といった場合には、水道契約を維持して月に1回程度はメンテナンスを実施することをおすすめします。
メンテナンスをする際は通水作業をおこないましょう。
ご自身でメンテナンスをおこなう場合には、通水作業以外にもメーターの確認や冬場の水抜きをおこなう必要があります。
空き家の管理にかける手間や時間がない場合には、空き家の管理会社に依頼するとよいでしょう。

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まとめ

今回の記事では、空き家の管理の中でも、水道に関するトラブルとその対処方法を中心にご紹介しました。
築年数が経過している空き家では、水道管が劣化していることが珍しくありませんし、目に触れにくいため劣化していても気づかない場合が多くあります。
さらに、水道管は周辺地域の水道設備にもつながっているため、トラブルが起きてしまうと、周辺住民の方に迷惑をかけてしまう可能性があります。
目に触れにくい箇所ではありますが、空き家を管理する際には、定期的な点検を怠らないようにしましょう。
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