空き家を活用したペット共生型住宅とは?運営方法や事例をご紹介

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空き家を活用したペット共生型住宅とは?運営方法や事例をご紹介

空き家を所有してそこに住む予定がない場合、空き家の管理にはそれなりの時間や手間、費用がかかるため、売却や活用のプランを立てる必要があります。
これまで所有者が空き家を使う予定がなければ売却することが一般的でしたが、空き家の増加が社会問題として問題視されるのに伴い、近年では様々な空き家の活用方法が注目を浴びています。
空き家の活用方法には、賃貸物件として運営したり、更地にして駐車場やコインランドリー経営などの土地活用をおこなったりと、いくつかの選択肢があります。
今回の記事では、その中でも近年人気を集めているペット共生型シェアハウスの運営についてご紹介いたします。

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空き家活用でシェアハウス運営が人気!市場動向やメリット・デメリットは?

はじめに、空き家をシェアハウスとして活用していく方法や、メリット・デメリットについてご紹介していきましょう。
空き家を所有していてもご自身で使う予定がない場合、売却する以外にも、そのまま、もしくはリフォームして賃貸物件とする、一旦建物を除去したのちに、賃貸用物件を建てる、更地にして土地活用する、などの活用方法があります。
近年では戸建て賃貸やアパート以外にも、民泊など、賃貸物件として活用する際の選択肢が増えてきており、シェアハウスもこうした賃貸物件に分類されます。
まず、空き家をシェアハウスとして運営する上で知っておきたいのが、ビジネスとしての需要ですが、賃貸物件の中でも、シェアハウスは需要が伸びている分野です。
2012年の国土交通省による報告書では、国内におけるシェアハウス市場は2005年頃より拡大の兆しを見せ、2011年までには350もの業者が携わり、その物件数は1,000を超える市場に成長しています。
さらに、三井住友トラスト基礎研究所による調査では、2018年には物件数3,000件を数えるまでに市場が拡大していると報告されています。
賃貸物件の需要は様々な要因により日々変化するものではありますが、2011年以降の10年間でこれほどの市場拡大が見られるということは、需要が伸びている分野だと言えるでしょう。
空き家を活用してシェアハウスを運営していく際の流れについても確認しておきましょう。
シェアハウスを運営する際に、はじめに決めたいのが物件のコンセプトです。
シェアハウスでは一つの物件で複数の入居者が共同で生活するため、それぞれが個室を持ちますが、リビングやキッチンなど一部の生活空間は共同で使用することになります。
このため、性別や年齢層、趣味嗜好などに沿った何らかのコンセプトを定め、何らかの共通点を持つ入居者を募集することが一般的です。
こうしたコンセプトには、女性向け、外国人向け、シニア向け、ペット共生型などがあります。
コンセプトの次に決めておきたいのが、家賃や契約の内容や条件です。
家賃はコンセプトや物件の広さなどを考慮して決定する場合が多いですが、シェアハウスの家賃相場は同条件のアパートと比較して、低めとなる傾向があります。
これには、シェアハウスの利用者層には若年層や学生が多いことや、一つの物件に複数世帯が入居するため、一つの物件から複数の家賃が徴収できることなどが関係しています。
また、賃貸契約の方式としてはアパートなどとは異なり、定期借家契約としている物件が多いようです。
コンセプトや契約内容を決定したら、設定したコンセプトに沿った改修・改築を実施します。
女性向けの物件であれば、セキュリティやプライバシー重視、シニア向けであれば、バリアフリーを取り入れるなどの工夫をするとよいでしょう。
空き家の活用でシェアハウスを選択するメリットおよびデメリットについても触れておきましょう。
シェアハウスを運営するメリットとしては、一つの物件に複数の世帯が入居するため、通常のアパートや戸建て賃貸のように一つの物件に一つの世帯が入居する形態に比べて収益性が高く、空室リスクが低いことが挙げられます。
一方で、他人同士が生活空間を共有するため、事前にルールを設定しておかないと、住人同士のトラブルに発展する可能性があることはデメリットです。
また、物件管理会社に管理を委託する際、通常の物件に比べてシェアハウスの管理費が高めに設定されていることにも注意が必要です。

空き家をペット共生型シェアハウスにする方法とは?

続いて、ペット共生型シェアハウスの運営についてご解説していきましょう。
上記で述べたように、物件のコンセプトを決めておくことは、シェアハウスの運営を円滑に進めるために重要なポイントの一つです。
近年では、年齢や性別だけでなく、国際交流やDIYなど、趣味や目的を共有する人と交流できることを売りとしたシェアハウスが人気を集めているのです。
ペット共生型シェアハウスとはこのようなコンセプト型シェアハウスの一つで、ペット可物件であることを売りにしており、動物が好きな方との交流ができることも魅力となっています。
一般社団法人ペットフード協会によるペットに関する調査では、ペットが飼いたくても飼えない(犬)要因として、「集合住宅に住んでいるため禁止されている」という回答が26.8%と、もっとも多い結果となっています。
また、2016年5月時点の調査で、東京23区内のペット可賃貸物件は全体のおよそ12%との統計も出ています。
ペットを飼いたくても、賃貸物件に住んでいるから、もしくはペット可物件が見つからないから、飼うことができない人が多い現在、ペット共生型シェアハウスが注目されているのです。
ペット共生型シェアハウスを運営するには、気を付けておきたいポイントがあります。
まず、立地条件としては、スーパーやコンビニエンスストア、郵便局や銀行、病院などに加え、ペットを飼育する上で必要な動物病院やペットショップが近隣にあれば、ペットのいる入居者が生活しやすい条件が整っていることになります。
また、物件をシェアハウス用に改修・改築する際に注意したいポイントもあります。
ペットと入居が可能な物件につきものなのが、ペットがたてる騒音や、ペットが走ったり、遊んだりするときにできる傷です。
こうした問題を少しでも軽減するために、改修・改築時には、防音性が高い素材や、傷がつきにくい素材、においが付きにくい素材などを取り入れる工夫をするとよいでしょう。
また、敷地内にドッグランを併設したり、ペット用のプレイルームを導入したりすることで、ペットの住環境にまで配慮の行き届いたシェアハウスとすることが可能です。

空き家を活用したペット共生型シェアハウスの事例をご紹介

最後に、HOUSE-ZOO株式会社が運営するペット共生型シェアハウスの事例をご紹介しましょう。
HOUSE-ZOO株式会社では、空き家や空き店舗などをペット共生型シェアハウスへと再生する事業に力を入れています。
そのうちの一つが、所沢駅から徒歩15分ほどの距離にある「HOUSE-ZOO四番館」で、踊りの稽古場としても使われていた築40年以上の戸建てをペット共生型シェアハウスへと再生させました。
広々とした庭にウッドデッキを置き、ドッグランとして活用しているほか、床には滑りにくい・掃除がしやすい・傷がつきにくいなどの特徴を持つ素材を使用、また、窓には消臭加工を施しています。
他の再生事例としては、かつて寿司屋だった店舗併用住宅をペット共生型シェアハウスとしてリノベーションした「HOUSE-ZOO弐番館」もあります。
また、HOUSE-ZOO株式会社の「高齢者共同居住型住宅の保護犬(猫)共生型で相互みまもり」は国土交通省の「平成29年先駆的空き家対策モデル事業」に選ばれました。
この事業では、一人暮らしの高齢者や空き家の増加が社会問題となっているなか、空き家を活用しつつ、ペットと暮らしたい高齢者と若者が共同生活を送る多世代共生型のシェアハウスが生まれています。

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まとめ

空き家をペット共生型シェアハウスとして運営していくには、通常の賃貸住宅としての立地条件に加え、ペットが住むことを前提とした、改修・改築やルール作りなどが必要となります。
一方で、ペット共生型住宅や、シェアハウスの運営は不動産業界の中でも、近年注目を集めている分野です。
空き家の活用方法でお悩みの方は、選択肢の一つとしてご検討してみてはいかがでしょうか。
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