後回しにしがちな空き家の掃除!ハウスクリーニングはプロに委託すべき?

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空き家の管理方法
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ついつい後回しにしがちな空き家の掃除。

面倒だからといってハウスクリーニングをおこたると、建物の傷みが急速に進み、資産価値の減少を招いてしまいます。

ではなぜ掃除をしないと空き家は劣化するのでしょうか?

この記事では空き家を所有している方に向けて、空き家のハウスクリーニングをテーマに、空き家が劣化する原因や委託する場合の費用相場などをご紹介します。


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後回しにしがちな空き家の掃除!ハウスクリーニングはプロに委託すべき?



▼なぜ空き家はハウスクリーニングをしないと劣化する?

そもそも空き家はなぜハウスクリーニングをしないと劣化してしまうのでしょうか?

<換気不足>

人が住んでいる家は、人の出入りや調理時の換気により、空気が頻繁に動いています。

常に換気がおこなわれている状態になるため、湿気がこもりにくくカビの発生率をおさえることが可能です。

しかし空き家の場合、ドアの開閉や換気扇の稼働がほとんどない状態になります。

空気が循環されずに滞留してしまうので、湿気がこもりやすくなるのが劣化の原因です。

とくに梅雨時期は空き家内の湿度が高くなり、バスルームやキッチンなどの水回りだけでなく、リビングといった居室においてもカビの発生率が高まります。

さらにカビはクロスや床、天井などの目に見える場所だけでなく柱や梁(木材)などの構造部にも発生するでしょう。

ハウスクリーニングをおこなわないと、空き家の見えないところに湿気がこもり、結露も懸念されます。

 

<雨漏り>

雨漏りも空き家を劣化させる1つの原因です。

人が住んでいないと雨漏りに気づきにくく、たまたま立ち寄ったときに「天井や壁に雨漏りのあとを発見した」という声も多くあります。

雨漏りしても最初は分からないので、天井や壁のシミで気づき、そのときには内部がカビだらけになっていた、というケースもめずらしくありません。

このようにカビや湿気は空き家全体の腐食を促進させるため、空き家の劣化につながるのです。

 

<排水管類の劣化>

給排水用の配管やガス管などは、使用していないと乾燥や硬化で破損する恐れがあります。

ハウスクリーニングをせず、水が流れない状態が長期間続けば異物がたまり、使いたいときに正常に動かないかもしれません。

また空き家に入ったとき、「下水の臭い」を感じたことがありませんか?

これも水分の蒸発や配管の劣化が原因なので、配管類も定期的なハウスクリーニングやメンテナンスが必要です。

 

<害虫の発生や動物の住処になる>

空き家は日常的にハウスクリーニングがおこなわれないため、ホコリや汚れがたまりやすくなります。

ホコリや汚れはハエやアリなどのエサとなるため、害虫の大量発生につながる恐れがあるでしょう。

また動物が空き家に侵入した場合、人が住んでいれば駆除できますが、誰もいなければネズミや野良猫の住処になってしまうかもしれません。

このように空き家が劣化する原因は多岐にわたるため、定期的なハウスクリーニングを心がけましょう。

 

▼空き家のハウスクリーニングは自分でやるべき?

では空き家のハウスクリーニングは自分でやるべきなのでしょうか?

自分で掃除をおこなう場合は、以下の流れや注意点をおさえておきましょう。

 

<荷物を処分する>

自分で空き家のハウスクリーニングをおこなう際は、まず荷物の処分からはじめます。

最初に大きいもの(家具や家電など)を片付け、そのあとに小さいもの(食器や衣類、雑貨、本など)を処分してください。

テレビと冷蔵庫、洗濯機とエアコンの4つはリサイクルが義務となっているので注意が必要です。

換気をしながら掃除をおこなう

荷物の処分が完了したら、換気をして掃除をはじめましょう。

すべての開口部を開けて、空気の入れ替えをおこないながら、掃き掃除と拭き掃除をおこないます。

掃除機があれば便利ですが、空き家の電気をとめている場合はホウキやチリトリ、ハタキを持参してください。

キッチンやバスルーム、トイレなどの水回りはカビが発生しやすいので念入りに掃除します。

掃除をしながら、配管類を含め傷んでいる場所はないかを見ていくのがポイントです。

クローゼットや押し入れなど、湿気がこもりやすい場所もカビが発生していないかチェックしましょう。

 

<畳やシャッター・サッシの掃除>

畳がある場合は、畳も掃除しておきます。

畳もカビが発生しやすい場所なので、乾拭きと水拭きを繰り返しおこないましょう。

畳専用のクリーナーも販売されているので、汚れが落ちない場合は使ってみてください。

またサッシやシャッターも意外に汚れている場所です。

使い古した歯ブラシなどを使い、細かい部分まで掃除します。

 

<外回りの掃除も忘れない>

空き家のなかの掃除が終わったら、外周りも掃除をしてください。

郵便受けのなかや門、可能だったら庭の手入れもしておきます。

空き家の雑草が伸びていたり、ゴミが散乱したりすると景観の悪化につながるため、外回りの掃除も徹底しましょう。

このように空き家のハウスクリーニングは自分でも可能です。

日ごろから掃除や換気、庭木の手入れをしていれば、簡単な掃除で済むのではないでしょうか。

 

<業者に依頼するのも1つの方法>

空き家のハウスクリーニングが大規模になる場合、業者に委託するのも1つの手です。

自分でやると多くの時間と労力がかかり、掃除用具の準備や後片付けもおこなわなくてはなりません。

業者に委託すれば掃除のプロによるハウスクリーニングをおこなえ、準備や後片付けも不要です。

また空き家が遠方にありなかなか足を運べないという方や、所有者が高齢のため自分でハウスクリーニングがおこなえないという場合もあるでしょう。

自分で掃除をする手間や時間など、総合的に考えると、業者に委託した方がお得になるかもしれません。

セルフハウスクリーニングが困難と思った際は、ぜひプロの手を借りてみてください。

 

▼空き家のハウスクリーニングを業者に委託する際の費用相場

空き家のハウスクリーニングを業者に依頼する場合、一般的なマンションで1平方メートル当たり千円からが基本です。

1LDK2DK3万円前後、戸建ての空き家だと6万円前後になります。

ただしハウスクリーニングの料金は、空き家の間取りや状態、掃除会社によって異なるので、あくまでも目安として覚えておきましょう。

大きな家具や家電といった粗大ゴミが多く、コンディションが悪い空き家の場合料金が上乗せされるかもしれません。

また業者によってハウスクリーニングの内容ややり方も異なります。

各居室の床や壁、天井をはじめ、玄関やトイレ、浴室、洗面台やキッチンなどが一般的な範囲です。

建具やサッシ、シャッターや排水溝の掃除をおこなってくれる業者もいますが、オプションとして別料金の場合があるので注意しましょう。

クロスの張り替えやワックスがけまで実施する掃除業者もいるので、まずは複数社に見積もりを取ってみてはいかがでしょうか?

また空き家のハウスクリーニングは、3人前後の作業員が6時間から7時間ほどかけて実施するのが一般的です。

人数やクリーニングの時間、サービス内容が異なるので、予算や掃除内容に合わせて選んでみてください。

「自分でできるところは自分でおこない、できない場所は業者に依頼する」という方法もおすすめです。

 

▼まとめ

今回は空き家を所有している方に向けて、空き家のハウスクリーニングについて詳しく見ていきました。

後回しにしがちな空き家の掃除は、あまり大掛かりになる場合は業者に依頼するとよいでしょう。

空き家のコンディションを保つためには、ハウスクリーニングを定期的におこない、維持管理を徹底することが大切です。

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空き家で何かお困りのことがありましたら、ぜひご利用ください。

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