地方部の過疎化、少子高齢化の問題は以前から取り上げられており、若い世代を中心に都市部へ人口が流入しています。
市町村を維持するために、各自治体では移住者への助成制度、支援制度が設けられており、子育てや暮らしやすい環境づくりが積極的に進められています。
この記事では、8月にイベントやセミナーが開催された実績のある情報と、自治体の支援策を中心に紹介します。
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▼「ふふふぎふ」|清流の国ぎふ暮らしセミナー
岐阜県は本州のほぼ中央に位置しており、伝統的な集落や自然があふれる場所です。
海外からの観光客も多い岐阜県ですが、他都道府県と同様に空き家が増加しています。
岐阜県への移住を検討している方、伝統的な地域で空き家を探したい方は「ふふふぎふ」に掲載されている、イベント情報を確認してみましょう。
<「ふふふぎふ」とは?>
「ふふふぎふ」とは、岐阜県の地域振興課による、岐阜県への移住・定住ポータルサイトです。
岐阜県へUターン・Iターンを検討している人向けに、住まいや暮らし、生活に関する情報を提供しており、空き家の検索や情報収集もできます。
岐阜県へ移住する際の支援として、リフォーム相談員制度があるため、空き家をリフォームして岐阜県内に住みたい方にも安心です。
他にも家を建てる際に利用できる支援として、
・ぎふ省エネ住宅建設支援事業…基準を満たした木造住宅の新築や改修の補助金
・ぎふの木で家づくり支援事業…岐阜県の木材を使用して新築や改修をした際に一部費用の助成
・岐阜県住宅資金助成制度…条件を満たした住宅を購入・新築・増改築する際に住宅ローンの一部を助成
といった制度があり、岐阜で新築住宅を建てたい方は費用面での支援が受けられるでしょう。
<「ふふふぎふ」で紹介された空き家イベント・セミナー>
「ふふふぎふ」で開催された8月のセミナーとして、2019年8月24日に開催された「空き家再生で暮らしを楽しむ」があります。
このイベントでは、岐阜県へ移住をして、古民家や空き家を改装するための店づくり、DIYのアドバイスなどをしているゲストを招いて、空き家と岐阜県の魅力について紹介されました。
イベントは愛知県名古屋市で開催されており、都会から田舎へ移住する方にとって、リアルな声を聞ける機会といえます。
このセミナーでは、講演のあとに岐阜県の中津川市と美濃市への個別移住相談会も開催されており、実際に移住したい方のサポートも行われました。
<「ふふふぎふ」のイベントに参加する方法>
「ふふふぎふ」では、空き家・移住セミナーの他にも、大阪・東京での個別就職相談会、オンライン移住相談、セミナーも開催されています。
Webサイトのイベント情報からメールもしくは電話で問い合わせが可能で、気になるイベントがある方はぜひ参加してみてください。
他にも岐阜県に移住している先輩移住者の体験談も掲載されているので、移住後のイメージやポイント、岐阜の魅力を知ることができるでしょう。
▼「This is Kyoto,too」|丹後・移住おしゃべり交流会
平成 30 年(2018年)住宅・土地統計調査によると、京都内の空き家率は12.8%で全国平均を下回っていますが、今後は空き家率が上昇する可能性があります。
観光地として日本屈指の人気を誇る京都府でも空き家は増加傾向にあり、都心部や他都道府県から移住者の募集を積極的に行っています。
webサイト「This is
Kyoto,too」では、京都府への移住に関する情報が掲載されているので、空き家を探したい方、移住を検討している方は参考にしてみてください。
<「This is Kyoto,too」とは?>
「This is Kyoto,too」は、京都府の農林水産部農村振興課による京都府移住情報サイトです。
空き家物件情報、空き家イベント情報、京都府内での暮らしやおすすめの地域が掲載されており、各市町村の魅力をチェックできます。
webサイト内にある「移住STEP」では、移住を計画する時期と具体的な計画内容が掲載されているので、実際に移住する際の目安やイメージとして役に立つでしょう。
<「This is Kyoto,too」で開催される移住・空き家セミナー>
8月開催のイベントとして、2020年8月1日に開催されるオンラインセミナー「丹後・移住おしゃべり交流会」があります。
このセミナーでは、京都の北部に位置する丹後地域(宮津市・京丹後市・伊根町・与謝野町)に移住を検討している方に向けで、zoomを使用して参加できます。
夫婦で子育てをしながら、地域おこし協力隊として活動する方をゲストに招いて、丹後地域の魅力や移住のポイントなどが紹介される予定です。
<「This is Kyoto,too」のセミナー・イベントに参加する方法>
This
is Kyoto,tooでは、定期的にオンラインセミナーや移住相談会が開催されています。
参加したい方は、「This is Kyoto,too」のwebサイトのイベント情報にアクセスをして、気になるイベントを選んで、イベントに申し込むボタンから問い合わせ・予約をしてみてください。
webサイトにはイベント情報の他に、空き家情報が掲載されており、町ごとに空き家バンクのリンクがあるので、移住してみたい町の物件を探してみましょう。
■詳しくはこちら|This
is Kyoto,too webサイト
▼杉並区|専門家による空家等総合無料相談
東京23区のひとつである杉並区は、中央線沿線の住宅街は高い人気を誇りますが、一部地域では空き家が増加しています。
全国平均よりも少ない空き家率ではありますが、空き家を少しでも減らし、活用するために、相談窓口が設けられました。
ここでは、杉並区の空き家相談対策と窓口の詳細について紹介します。
<杉並区の空き家の現状と対策>
平成25年(2013年)の住宅・土地統計調査によると、杉並区の空き家総数は約35,690戸となり、空き家率は10.5%となっています。
平成10年以降は、10%~11%と横ばいとなっておりますが、徐々に空き家の数が増加しているのが現状です。
日本全国での空き家が増加していることから、国は平成26年(2014年)に「空家等対策の推進に関する特別措置法」を制定しました。
これに伴い、杉並区空家等対策計画が施策され、「誰もが安心して住み続けられる良好な住環境の実現」を目指しています。
<杉並区では毎月空き家の相談窓口が開設>
令和2年度、杉並区では、毎月第3木曜日に無料の空き家相談窓口を開設しており、8月には、20日木曜日に、司法書士・税理士・宅建士に相談が可能です。
相談窓口の対象者は、以下の3つのいずれかに該当する人となります。
・区内の空き家などの所有者
・区内にある住宅が空き家となるおそれがある建築物の所有者
・区内在住の方で空き家(区内・区外)を所有している方
いずれの場合も、空き家もしくは空き家になる予定の住宅の所有者ではなく、親族や代理人でも相談が可能です。
実家の両親が住んでいる家、相続する予定の空き家や相続しても住み替えはしない住宅などを持つ、所有者の子・孫の相談も可能です。
相続後、長期間放置しないためにも、相続前にできるだけ早めに相談しておくことをおすすめします。
<杉並区で空き家に関する相談をする方法>
毎月第3木曜日に解説される相談窓口は、相談日の2日前までに予約をしておく必要があります。
杉並区webサイトから入手できる「総合相談申込票兼相談カード」に情報を記入のうえ、ファクスもしくは郵送で申し込みをしましょう。
相談窓口の開設日時、電話番号や郵送先や、以下のwebサイトから確認してみてください。
■杉並区|専門家による空家等総合無料相談
▼まとめ
人口が集中している東京23区内においても、空き家の多いエリアがあるのが日本の現状です。
しかし、地方の山村部においては過疎化が特に深刻な問題となっており、高齢化により将来的に自治体が維持できない可能性も出てくるでしょう。
こういった地域を守るためにも、子育て世代やバイタリティあふれる若い世代が、移住することによって活気が取り戻せるきっかけになるかもしれません。
自然あふれる場所で子育てしたい方や、空き家のリノベーションに興味がある方は、都心部にはない魅力を感じるために、まずは空き家イベント・セミナーに参加してみてはいかがでしょうか?
想像以上に子育てがしやすい環境であったり、手厚い支援があったりと、充実した暮らしができるかもしれませんよ。
全国空き家管理ナビでは、空き家管理を適切に行い、さまざまなリスクを減らすお手伝いをする不動産会社を検索できます。
空き家で何かお困りのことがありましたら、ぜひご利用ください。