石垣島の空き家事情とは?空き家バンクや移住支援制度をご紹介

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各地域の空き家対策
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近年はコロナ禍の影響により、離島や田舎へ移住する「ローカルシフト」が話題にあがるようになりました。
都心部から地方へ移住する際には、引っ越しにかかる出費をなるべく抑えるために、移住先の地域に空き家があるかどうかを確認する方は多いでしょう。
今回は、国内有数の観光地でありながら移住先としても人気が高い、沖縄県の石垣島の空き家事情にフォーカスします。
石垣島への移住を決める前に知っておきたい、空き家バンクなどの行政的な支援制度や、移住前に準備すべきことをご紹介します。
石垣島への移住を検討している方や、ほかの地域で所有している空き家の活用にお悩みの方は、ぜひご参考までにご覧ください。

石垣島の空き家事情とは?空き家バンクや移住支援制度をご紹介

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石垣島への移住を推進する制度「石垣市空き家バンク制度」とは

石垣島のある沖縄県石垣市では、移住や定住を希望する方が情報を収集しやすいように「石垣市移住定住支援ポータルサイト」を開設して情報発信をおこなっています。
また、沖縄では初めての空き家バンク「石垣市空き家バンク制度」を設立し、空き家の情報提供もおこなっています。

石垣市空き家バンク制度とは?

空き家バンク制度とは、地域にある空き家を買いたい方や借りたい方に向けて、各自治体がホームページ上などで空き家を紹介する仕組みのことを言います。
空き家バンクの目的は、単に空き家の数を減らすことだけではありません。
空き家に移住者が住むことにより、人口を増やし、その地域を発展させることも目的としています。
また、過疎化や高齢化を防ぐなど、地域の活性化につながるさまざまな効果を期待して、石垣市は空き家バンクの運営に取り組んでいます。
そのため、この「石垣市空き家バンク制度」が利用できるのは、「石垣市に居住していない者」または「石垣市外から転居した者で転居の日から3年経過しない者」となっています。

利用の流れとは?

空き家バンクを利用する際の流れは、主に以下の4つのステップに分かれます。

1.情報の閲覧、物件の見学
2.交渉の申し込みの連絡
3.交渉の申し込み情報の提供
4.交渉・契約


インターネット上などで空き家の情報を確認して、気に入った物件が見つかり直接確認したい場合は、物件の見学をすることができます。
物件の見学を希望する場合は、個別に日程調整をおこない、物件管理者の同行のもとで見学をおこないます。
居住したい物件が決まったら、石垣市に申請書類を添えて、物件を買ったり借りたりするための交渉の申し込みをおこないます。
交渉の申し込み情報は、空き家の所有者と、八重山地区宅地建物取引業者会に提供されます。
そして八重山地区宅地建物取引業者会の仲介のもと、所有者と移住希望者との間で交渉や契約がおこなわれます。

空き家を利用して石垣島に移住するために必要な準備とは?

前述のとおり、石垣市では、石垣島へ移住・定住を希望する方のために「石垣市移住定住支援ポータルサイト」を作成し、公開しています。
このポータルサイトでは、石垣島に移住するために必要な準備や心得についても確認することができます。

石垣島に移住するうえでの心得とは?

石垣島へ移住を希望する方はたくさんいますが「南国に憧れている」や「都会と違って楽しそうだから」という、曖昧な理由で移住を決めることはおすすめしません。
そのような曖昧な理由で移住をしても、イメージどおりの生活にはならないことが多く、結果的にまた引っ越してしまうことにつながる恐れがあるからです。
前章でご紹介した「石垣市空き家バンク」でも、物件を探したい方の要件の一つとして「空き家に3年以上定住することが見込まれ、石垣市の自然環境、伝統文化等に対する理解を深め、地域住民と協調して生活できる者」とあります。
そこで石垣市では、以下の3つを心得として挙げています。

●石垣島へ移住する目的・生活環境を明確にすること
●単身移住の場合でもご家族と話し合いをすること
●ご家族で移住する場合はご家族の意見を聞きながら慎重に話し合いをすること


また、お子さまがいる場合は転校や進学などについても話し合うことが重要です。

石垣島に移住するうえでの準備とは?

石垣島に移住して長く住み続けるために、事前にしっかりと下調べをしておくことをおすすめします。
移住前に一度は現地を訪れて、数日滞在してみると良いでしょう。
空き家バンクで良い物件を見つけたとしても、実際に現地へ訪れてみないとわからない情報はたくさんあります。
石垣島のさまざまな場所を巡ることで、気温や空気感、生活環境についての詳しい情報を集めることができるでしょう。
住みたい場所が具体的に決まった後は、近くに病院があるのか、学校はあるのか、公共施設との距離はどのくらいあるのかなどの確認も大切です。
また、ほかの地域にはあまりない石垣島の特徴を把握しておく必要があります。
まず、強い台風が頻繁に通過することが挙げられます。
災害時の避難場所や台風対策を、事前に確認しておくと慌てずにすむでしょう。
さらに離島のため物価が高く、本州に比べて賃金が低いということにも理解が必要です。
本州から石垣島への引っ越しは、予想外の費用がかかることもあります。
そのため、石垣島での仕事が決まってから引っ越しをするか、仕事が決まるまでの生活費に余裕があると安心でしょう。

空き家を利用して石垣島への移住する人への支援制度とは?

最後に、石垣島への移住者や定住者を支援する制度についてご紹介します。
石垣市では、移住・定住支援における具体的な施策として以下の3つを挙げています。(令和3年度時点)

1.移住希望者への効果的な情報発信

移住希望者が移住後の生活イメージを描けるように、前述の移住定住支援ポータルサイト以外にも、以下のような情報発信をおこなっています。

●移住フェア・移住相談会の開催
●移住ガイドブック・企業ガイドブックの作成
●移住体験ツアーの実施


移住フェア・移住相談会では、地元企業と連携するなど、主に石垣市での仕事に関する内容となっています。
移住ガイドブックには、石垣島の地域ごとの特徴や、移住者の仕事や暮らしを通じた体験談など、石垣島への移住を検討する際に参考になる情報が載っています。
また、企業ガイドブックには、移住者の積極的な採用を考えている企業が掲載されていますよ。
移住体験ツアーは、石垣市が求める移住希望者を対象にした、石垣島での生活をイメージできるような体験型ツアーで、体験者の満足度は80%以上と好評です。
本格的に移住を検討する場合は、これらのイベントや資料から具体的な情報を得ることができるので、積極的に参加したり活用することをおすすめします。

2.移住者と地域をつなぐネットワークの構築

移住者が安心して移住できるように、石垣市は以下の取り組みをおこなっています。

●移住コンシェルジュの養成
●移住者受入体制(地域のネットワークづくり)の構築
●移住者支援組織(NPO法人等)の設置


移住コンシェルジュとは、沖縄県が実施している「地域の世話役養成塾」などの研修を経た、移住者と地域をつなぐ役割を担う人材のことです。
移住者がスムーズに移住できるよう、行政、移住コンシェルジュ、地域住民などが相互に連携できる移住者受入体制の整備も図っています。
また、総合的な移住支援の役割を担う市民団体の設置に取り組むとともに、移住相談窓口のワンストップ化を図る取り組みもおこなっています。

3.移住やその後の仕事・住まいの支援

人口減少が進んでいる地域において、地域コミュニティの維持や伝統文化を継承する担い手の確保を図る目的で、以下の取り組みもおこなっています。

●空き家バンクの創設
●土地の利活用に関する調査・検討
●遊休農地の利活用に関する調査・検討


前章でもご紹介した空き家バンクでは、利用されていない空き家や利用頻度の少ない家屋を改修し、移住者の受け入れができる環境整備をおこなっています。
また、改修後の空き家を含めた物件情報の管理や、貸し手と借り手のマッチングの支援もおこなっていますよ。

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まとめ

今回は、沖縄県石垣市の空き家バンクなどの行政的な支援制度や、移住前に準備すべきことをご紹介しました。
石垣島の空き家は空き家バンクで確認できますが、移住先として人気が高いこともあり、現在は登録されている物件が少ない状況にあります。
しかし、移住に向けて事前に把握しておくべきことは、行政などが発信している情報から知ることができるため、住まい探しと並行して情報収集をおこなうとスムーズに移住できるでしょう。
移住する予定はないけれど空き家の利活用にお悩みの方にとっても、石垣島での取り組みは参考になると思いますので、ホームページなどを一度覗いてみてください。
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