空き家は、管理を怠ると急速に老朽化が進んでしまうため、定期的に清掃をする必要があります。
空き家を清掃する際は、電気をつけて掃除機を使用することもあるでしょう。
そのため、空き家でも維持管理のために電気は必要不可欠といえます。
そこでこの記事では、空き家の電気代はどれくらいかかるのか、関西電力のケースをもとに解説します。
空き家の管理にかかる電気代はいくら?関西電力の最低料金
空き家を定期的に管理するために、そこに住んでいなくとも電気の契約を継続しているという方は多いのではないでしょうか?
空き家の維持管理には、固定資産税をはじめ、さまざまな費用がかかるため、削減できるところは少しでも出費を抑えたいですよね。
しかし、電気の契約を解約してしまうと、掃除の際などに不便になり空き家の管理がしづらくなります。
そこで、この章では「空き家の電気代は1か月あたりどれくらいかかるのか」について、関西電力のケースを例にご紹介します。
まず前提として、空き家の電気の契約を継続していれば、まったく利用していない場合でも電気料金は請求されます。
関西電力をはじめ、大手電力会社の契約では最低料金や基本料金の設定があるため、利用していなくても最低限の金額を支払わなければなりません。
ほとんどの大手電力会社は、基本料金が「アンペア制」または「最低料金制」のどちらかになっています。
「アンペア制」とは、利用するアンペア数によって価格が異なり、アンペア数が低いほどその価格は安くなるのが特徴です。
掃除や照明、換気扇などでしか電気を使用しない空き家の場合は、もっとも低いアンペア数で契約すると、電気料金を抑えることができます。
「アンペア制」を採用している大手電力会社は、以下のとおりです。
●北海道電力
●東北電力
●東京電力
●北陸電力
●中部電力
●九州電力
一方で「最低料金制」とは、電気を使う、使わないに関わらず「何kWhまでは何円」という基本料金が決まっています。
ほとんど電気を使用しない空き家の場合は、各電力会社が設定している最低料金の支払いのみということになります。
「最低料金制」を採用している大手電力会社は、以下のとおりです。
●関西電力
●中国電力
●四国電力
●沖縄電力
関西電力の場合だと、空き家が従量電灯Aの契約なら、最低料金は最初の15kWhまでで341円01銭になります。(2022年4月時点)
ちなみに、1kWh(キロワットアワー)は、1kW(1,000W)の電力を1時間(1h)使用した場合の電気の量を言います。
つまり、15kWhは、1kWの電力を15時間使用した場合の電力になります。
一般的に、掃除機は1,000W~1,100W、照明は目安として1畳あたり約40Wです。
そのため、空き家の維持管理のための掃除や照明に電気を使うだけであれば、広さや頻度にもよりますが、最低料金で足りる可能性は十分にあります。
なお、ご自身で空き家を管理する場合にかかる電気代は、一般的に月々1,000~3,000円ほどです。
空き家管理におすすめ!関西電力の契約プランと節電方法とは?
関西電力の最低料金がわかったところで、空き家管理に適した契約プランも気になりますよね。
この章では、関西電力のおすすめ契約プランと、節電方法についてご紹介します。
関西電力エリアにある空き家におすすめのプラン
空き家でほとんど電気を使用しない場合は、関西電力の一般家庭向け契約プランである「従量電灯A」の契約がおすすめです。
関西電力エリアに空き家があり、とくに電気料金プランの見直しなどをおこなっていない場合は「従量電灯A」の契約になっていることがほとんどです。
「従量電灯A」は、24時間一定の料金設定となっており、最大需要容量は6kVA(キロボルトアンペア)未満となっています。
最大需要容量とは、同時に使用する電気の最大容量(kVA)のことを言います。
前述のとおり、関西電力は最低料金制を採用しており「従量電灯A」の最低料金は、15kWまで341円01銭です。
料金プランのなかでもっとも安い最低料金であるため、空き家管理に適したプランと言えるでしょう。
空き家の節電方法
空き家の電気代を節約する方法は以下の3つです。
●コンセントをすべて抜く
●ブレーカーを落とす
●契約しているアンペア数を低くする
家電製品などの電源コードのプラグは、コンセントに挿しているだけでも待機電力が発生しますので、すべて抜いておくようにしましょう。
また、常時照明をつける必要があるなどの事情がなければ、ブレーカーも落としておいたほうが節電になります。
ブレーカーを落とすことで、漏電による火災トラブルも防ぐことができますよ。
アンペア制の電力会社と契約を結んでいる方は、契約しているアンペア数によって電気の基本料金が変わるため、なるべく低いアンペア数にすると良いでしょう。
ちなみに、アンペアは同時に使用できる電気の量を示し、掃除機の必要アンペア数は弱設定で2Aと言われています。
空き家を定期的に掃除するだけであれば、アンペア数は10~15Aほどで足りるでしょう。
空き家の電気の契約を解約するとどうなる?関西電力の場合
「誰も住んでいない空き家に電気代を払うのはもったいない」と思う方も多いでしょう。
しかし基本的には、電気の契約は継続しておくことをおすすめします。
とくに、今後空き家に住む予定がある場合や売却予定がある場合など「すぐに活用予定はないけれど、空き家の現状は維持したい」という方は、電気の契約の継続はしておいたほうが良いでしょう。
それは冒頭でも述べたとおり、空き家を維持管理するには掃除が欠かせないからです。
電気がつかない暗い部屋で掃除をするのは難しく、照明をつけて掃除機を使ったほうが効率的に掃除ができます。
急に空き家に宿泊しなければならなくなった場合も、電気がなければ夜は真っ暗ですし、給湯設備が使用できないため、シャワーを浴びることもできません。
また、給湯器や浄化槽などは常時稼働させていないと、故障が発生したり悪臭が出たりして、近隣住民に迷惑をかけてしまう可能性があります。
空き家の電気代は前章でご紹介したとおり、最低料金であれば少額ですみます。
少額の電気代を惜しんで電気の契約を解約したことで、空き家の維持管理が難しくなり、その結果多額の補修費用が必要になってしまうことになったら、本末転倒ですよね。
このように空き家を適切に管理するためには、電気は必要と言えます。
もちろん、空き家の解体を予定している場合は、空き家を住める状態に維持管理する必要はないため、電気の契約を解約しても問題ないでしょう。
解体予定の空き家なら電気の契約を解約することで、漏電の心配も無くなります。
空き家を今後どうしたいかによって、電気の契約を継続するかどうか決めると良いでしょう。
ちなみに関西電力の場合は、空き家管理サービスもおこなっています。
関西電力の空き家管理サービスでは、住居の通気やメンテナンス、近隣情報の確認など、物件の維持や保全に対応しています。
ご興味がある方は、関西電力のホームページをご覧ください。
当サイトの「全国空き家管理ナビ」でも、所有する空き家のある地域で空き家の管理サービスをおこなっている会社を一括検索できますので、ぜひご利用ください。
こちらの記事も読まれています|空き家管理サービスってなに?サービスのメリットや費用相場などをご紹介!
まとめ
空き家の電気代は、電気を使用していない場合でも基本料金がかかります。
無駄な出費のように感じるかもしれませんが、空き家を適切に維持管理するためには、空き家に電気は必要です。
関西電力の場合は「最低料金制」で、少額な料金で電気を維持することができますよ。
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