空き家放置の危険性とは?空き家の放置で起こりうる事件を知ろう!

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放置された空き家の数が、どんどん増加しており、深刻化しています。

管理されていない空き家は、倒壊の危険性、ゴミ放棄による悪臭、周辺地域の景観を乱すといったさまざまな問題の原因となります。

倒壊のリスクや、衛生面、景観面だけでなく、空き家の放置は犯罪や事件をまねく危険性が高いことも懸念されています。

実際に放置された空き家で、犯罪や事件が発生しているのも事実です。

この記事では、空き家の放置で発生する事件の危険性について解説します。

所有している空き家が事件に使用されないように、注意しましょう!

 

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空き家放置の危険性とは?空き家の放置で起こりうる事件を知ろう!




▼【空き家と事件】放火のターゲットになりやすい空き家

空き家は誰も住んでいない家であり、管理されていない、放置された空き家は見た目ですぐにわかります。

そのような空き家は、防犯対策を行うことが難しく、空き巣や不法占拠、不法侵入となったり、たまり場にされたりと犯罪に使用されることが多く、事件に発展するケースも少なくありません。

放置された空き家があると、その地域の治安は悪化してしまう傾向にあります。

空き家の犯罪、事件で多いのが、放火です。

放置された空き家は、放火のターゲットになりやすいため、注意が必要になります。

実際に空き家で発生した放火事件を紹介します。

2020年に発生した事件となっております。

 

2020116日の未明に、愛知県岡崎市で空き家が全焼する火災が発生しました。

この空き家周辺地域では、124日に今回の空き家火災事件現場のすぐとなりの倉庫でも火事が発生しており、倉庫や車が燃えていたのです。

さらに127日にも、無人の倉庫が全焼する火災事故が発生しており、車3台が燃えています。

その後112日には、資材パレットが燃えているという火災事件も発生しています。

不審火が続いていて、連続放火事件の可能性が高く、周辺住民は不安を抱えていました。

 

124日から116日までの間に、半径250メートル以内の範囲内に、放火の疑いのある火災事件が4件も連続して発生したのです。

火災事件が発生した現場は、いずれも空き家や倉庫、車庫など、火の気のない場所であるため、警察は連続放火事件の可能性が高いとして、捜査を行なっています。

この事件からもわかるように、空き家など、人がいない場所は放火のターゲットになりやすいのです。

放火犯が狙いやすい家の特徴には、家や周辺にゴミや新聞紙、ダンボールなどの燃えやすいものを置いている、門や扉が開けっ放しになっている、夜でも家の中が暗くて、人がいる気配がない、周囲に街灯がなく、となりの家との距離が離れているなどが挙げられます。

これらの特徴は、すべて空き家に該当することがわかり、空き家は放火事件のターゲットになりやすいということが理解できます。

放火によって空き家が火事になってしまった際の責任は、空き家の所有者になります。

また、空き家が燃えたあとのゴミやがれきを処分するのも空き家の所有者です。

放置した空き家は、放火犯のターゲットになりやすいため、空き家は放置せずに、なんらかの対処を行うべきですね。

 

▼【空き家と事件】空き家の窃盗リスク高さについて

庭が雑草だらけになっていたり、窓ガラスが割れたままになっていたりすると、すぐに空き家で誰も住んでいない家だとわかります。

そのためこのような放置された空き家は、窃盗事件の被害に遭うケースが非常に高くなります。

実際に空き家で発生した窃盗事件にはどのようなものがあるのか、チェックしてみましょう。

 

<空き家窃盗事件簿>

平成29年の8月、名古屋市内の空き家に男女3人が侵入し、金品などを盗もうとした事件が発生しました。

ちょうど空き家に見回りに来ていた所有者に見つかり、逃走していますが、翌年に逮捕されています。

平成26年の2月、福岡県築上町では、空き家のエアコン室外機を窃盗という事件も発生しています。

この窃盗事件で逮捕された犯人は、なんと自治会長を務めていたということです。

「空き家だからバレないだろう」と語っていたそうです。

放置された空き家は、明らかに人の気配がないため、空き家だと簡単に判断がつき、窃盗事件に遭うことが多いのです。

令和23月、埼玉県川口市では、空き家から総額約300万円相当の仏具を盗んだ疑いで、トルコ国籍の男3人が逮捕されています。

空き家の中にあった純金製の線香入れなどの仏具を3点盗んだとされています。

埼玉県内では、前年の10月〜12月にかけても、空き家をターゲットにした窃盗事件が多発しており、20件以上の余罪があるとみて、捜査されています。

同じく令和23月、京都、兵庫、岡山で合計242件、4千万円相当の窃盗事件に関与した疑いで、ベトナム人男女4人が逮捕されています。

いずれも空き家を狙った連続窃盗事件です。

このように、空き家は窃盗事件の被害にも遭うリスクがとても高いといえます。

そのため、空き家所有者は、防犯対策をしっかりと行う必要があります。

窃盗犯は、空き家に下見に来るため、所有者が頻繁に出入りしていることをアピールすることがポイントです。

庭に雑草が生い茂っていたり、ポストがチラシでいっぱいになっていたりすると、窃盗犯に簡単に侵入されてしまいます。

空き家の管理や見回りを行い、さらにセンサーライトや防犯ステッカーを設置するのもおすすめです。

空き家に金品などを置いている場合は、防犯対策もしっかりと行いましょう。

 

▼【空き家と事件】組織犯罪に利用される空き家

 

日本に空き家が増えていることに目をつけた、組織犯罪事件も発生しています。

外国人犯罪組織が、空き家を国際詐欺に使用する事件の手口をみてみましょう。

平成2711月、東京都世田谷区のアパート管理人から、「外国人風の女性が、住民になりすまして宅配便を受け取っている」という通報が入りました。

現場に駆けつけた署員が、通報の翌日、アパートの空き部屋に出入りして、電化製品を受け取っていた中国人の女を発見し、住居侵入容疑で逮捕しています。

女の供述によると、アパートで荷物を受け取り、指示された男に渡すことで、12千円の日当を受け取っていたということです。

平成281月、今度は東京都板橋区のアパート管理人から、「空き部屋が荷物の受け取りに使われている」という通報が入りました。

現場に駆けつけた署員が、住居侵入容疑で男を逮捕しましたが、この男は、世田谷のアパートで逮捕された女に指示を出した人物だったのです。

その後の捜査により、この事件で逮捕された二人は、不正に入手したクレジット番号などを使い、インターネット通販でパソコンや電子辞書などの電化製品を購入し、換金する犯罪組織の一員であることが判明しています。

この事件の疑問点として、なぜアパートの空き部屋の鍵をこの二人が持っていたのかということがあります。

警察の調べに対して、女は、「男の部下から預かった」と供述しており、警視庁は、空き部屋の情報や部屋の鍵などを、犯罪組織に提供している悪質な不動産業者が関わっている可能性があるとみて、捜査を進めています。

平成27年の10月に、同じ手口で福岡・山口県警が中国人留学生を逮捕した事件が発生していますが、この犯行グループは、空き部屋の脇に設置された暗証番号入力タイプのキーボックスから、鍵を手に入れていたのです。

このキーボックスは、アパート室内の内覧用に不動産会社が準備しているものであり、留学生らは、不動産業者が使用するサイトに不正にアクセスし、暗証番号や保管場所に関する情報を手に入れていたとのこと。

また、内覧用の鍵は、「オレオレ詐欺」や、「架空請求詐欺」にも悪用されていたことが確認されています。

 

▼まとめ

 

空き家を放置しておくと、犯罪など、さまざまな事件の温床になる可能性があります。

空き家は放置せずに、早い段階で利活用することや解体などを検討することが大切です。

空き家を所有している方は、適切な管理を行いましょう。

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空き家で何かお困りのことがありましたら、ぜひご利用ください。

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