空き家におけるガス契約の維持は、水道や電気とともに頭を悩ませる管理の一つです。
ライフラインを残しておく方がいいような気がするけれど、無駄にコストをかけるのは避けたいですよね。
空き家の管理や活用の方法によって、契約を維持するかしないかは人それぞれです。
今回は、空き家のガス契約を維持すべき事例や月々の支払い、処分における注意点などについて解説します。
契約を続けるか解約するかの判断にぜひ役立ててくださいね。
01空き家のガス契約は維持した方が良い?
空き家のガス契約は必ずしも維持する必要はありません。なぜなら、一般的な管理方法において代替えできる方法があるので、さほど重要性がないからです。
水道や電気は家の管理に必要なので、解約してしまうと掃除しにくかったり住宅設備の作動を止めてしまったりする不具合が生じます。
一方でガスは空き家の管理業務で使用するケースがあまりないため、管理をするうえで不自由が生じないのであれば、解約しても問題ないでしょう。
ただし、掃除ついでに月に何度か空き家に宿泊するのでれば、入浴や簡単な料理をするときのために契約を残しておいた方が便利です。
空き家になったばかりで、どうやって管理していくか定まっていないのであれば、しばらくようすをみてから廃止の手続きを検討するのがおすすめです。
利用頻度や支払いコストにおける費用対効果も継続や解約の検討材料となるので、次にご紹介する月々の支払い金額もチェックしてくださいね。
02空き家で契約中のガス料金は一般家庭とどのくらい違う?
空き家で契約中のガス代を、一般家庭の利用状況と比較していきましょう。たとえば東京ガスや東邦ガスのホームページによると、標準的な一般家庭の使用量は約32㎥/月といわれています。
空き家管理を毎月1泊2日ですると、おおよその使用量は0.5㎥/月です。
使用しなければ当然0㎥/月ですが、基本料金がかかるので請求額は0円にはなりません。
ガスの基本的な代金システムは「基本料金+従量料金」で、基本である一定の金額に、従量である使用した分だけ上乗せされ、契約会社やプランによって金額の設定は異なります。
また供給方法や種類によっても違いがあり、一般的に人件費のかからない都市ガスの方がLPガス(プロパンガス)より低価格です。
基本と従量の使用料の目安は以下を参考にしてくださいね。
都市ガス
・基本料金:900~1,000円・従量料金:250~300円/㎥
LPガス
・基本料金:1,600~1,700円・従量料金:450~500円/㎥
以上の数値から、下限と上限値でひと月分のコストを比較すると、以下のような結果になります。
・一般家庭:8,900~1万7,700円
・空き家:1,025~1,950円
・差額:7,875~1万5,750円
ガスヒートポンプの導入有無や住宅設備の機能スペックなどによっても金額は左右されるので、コスト詳細を知りたい方は供給業者に確認するとよいでしょう。
家や管理に対する価値観によって費用のかけ方は異なりますので、自身に適した方法を検討してくださいね。
03空き家のガス契約を解約した後のボンベの処分方法
空き家のガス契約を解約した後のボンベ処分は、きちんと引き取ってもらうのがおすすめです。空き家の心配事の一つに火災があり、誰も住んでいない家からの出火は人目に留まりにくく、被害が拡大する可能性があります。
被害拡大の一要素となるボンベの処分には十分注意を払い、解約するのであれば、できるだけ早く引き取ってもらいましょう。
併せてメーターも撤去してもらうのがおすすめですが、空き家を解体する予定でなければ撤去してもらえなかったり、費用がかかったりするケースもあります。
またメーターなどの設備品の所有区分は業者であるため、貸付契約を交わしている場合が多く、解約できる時期でない可能性があることにも注意しましょう。
設備品は10~15年でリースするような手続きが一般的で、貸付代金の支払い方法は、月々の利用料に上乗せされるか設備費用を別途支払うかの2パターンになります。
支払い方法や期間は契約書に明記されているので、契約前に確認しておくとトラブルを軽減できるでしょう。
築数十年たっているような住宅であれば、心配する必要はありませんが、築浅の空き家であれば注意したい項目です。
ボンベ処分を適切にしなかったために、周辺に被害を与えてしまうと、損害賠償などの責任を問われるリスクもあります。
家を使用する予定がないのであれば、安全のためになるべく早く撤去の手続きをしてくださいね。
04まとめ
空き家のガスを維持するかは、管理への考え方によって異なりますが、水道や電気と比べると必要性が高いとはいえません。安全面を優先させるのであれば、解約した方が所有者にとっては安心ですし、頻繁に宿泊して管理するのであれば、もちろん維持しておいた方が便利です。
管理方法がよくわからなくてお困りであれば、空き家のプロへの相談も検討しましょう!
空き家をどのように管理維持し、将来への活用または処分などをじっくり検討すると、継続か撤去かの答えをみつけやすいかもしれませんね。
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