空き家の大事な台風対策!人やモノに被害を出さないための方法

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空き家の管理方法
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空き家の大事な台風対策!人やモノに被害を出さないための方法

夏は台風シーズンです。
空き家の台風対策を怠ると、さまざまなトラブルを引き起こしかねません。
放置したままの家は老朽化が激しく、台風によって所有する空き家が被害を受けるだけでなく、他の人や家などに与える可能性もありますよ!
管理不足の空き家がもたらす周辺物の破損は所有者の責任となり、場合によっては人にケガを負わせたり、損害賠償を請求されたりするケースもあるんです!
今回は、台風が引き起こす被害や事前の対処法などについてご紹介します。

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空き家の台風対策:管理不十分の空き家が引き起こす被害

台風によって管理不十分な空き家が引き起こす被害には、以下のような例があります。

(1)周辺の住宅や車を破損させる
老朽化した屋根瓦やスレートなどの建材が強風で飛ばされて、周辺の住宅や車を破損させます。
台風のときは、自動車が飛ばされるぐらいかなり強い風が吹き荒れるため、適切に管理されていなくてあちこち傷んでいる家の建材であれば簡単に飛ばされてしまうでしょう。

(2)人をケガさせる
屋根などの一部が飛ばされた先に人がいれば、ケガを負わせる可能性があります。
外を歩いていなくても、飛ばされた空き家の一部が民家を破損し、部屋にいる人をケガさせるかもしれません。
実際、2018年9月に大阪府へ上陸した台風21号は勢力がとても強く、各地で上記のような被害が多発しました。
そして台風の怖いところは、台風が過ぎ去った後でも、強風や雨によりダメージを受けた建物が倒壊する恐れがあることです!

(3)空き家の劣化が進む
建材などが飛ばされることよって雨漏りが生じ、家の老朽化がますます進みます。
老朽化が進んだ空き家は耐久性がなくなり、その後発生する台風や地震の強さに耐えきれず、倒壊してしまうかもしれません。
また、雨漏りによって湿気が多くなるとシロアリの増殖も考えられるので、さらに老朽化を早めてしまいます。

台風時の空き家破損で責任を負うのは所有者?法律ではどう定められている?

台風の影響により、管理不十分な空き家が破損・倒壊し、上記のような被害が生じてしまった場合、その所有者が損害賠償責任を負うことになります。
この法的根拠となるのが民法第717条「自然災害と工作物責任」です。
ここで、この「自然災害と工作物責任」についてご解説しておきましょう。
「自然災害と工作物責任」では、以下のように述べられています。
「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。」
まず、この場合の「土地の工作物」とはその土地に人の手によって設置されたものを指し、空き家もこれにあたります。
次に、「設置又は保存に瑕疵がある」という部分について見てみましょう。
「瑕疵」とは一般的には、「本来あるべき機能や品質、性能、状態などが欠けていること」です。
空き家がきちんと管理されていないために老朽化や劣化が進み、家屋や設備の十分な強度が保たれていない場合もこれにあたります。
その結果、想定範囲内の規模の台風により、屋根の一部や建材が飛散して何らかの被害を出してしまうようなことがあれば、空き家の所有者が賠償責任を負うことになるわけです。
また、賠償の範囲は「通常生ずべき損害」というあいまいな表現となっています。
しかし、空き家の管理を怠った結果、万一台風の際に家屋・設備の破損や飛散により周囲に損害を生じさせてしまえば、所有者が責任を問われることに変わりありません。
空き家を所有しているのであれば、台風が来たときのための対策を普段から万全にしておくに越したことはないでしょう。

空き家の台風対策:空き家所有者がすべき対策

続いて、台風に備えて空き家所有者がすべき対策をお伝えします。
少し意識を傾けるだけで大きなトラブルを防げるかもしれませんので、できる限りの対策を施しておきましょう!

(1)保険の確認

空き家にかけている火災保険の契約内容や期間を確認し、補償が十分かどうか把握しておきましょう。
空き家を引き継いだままの状態で、保険の確認を怠ってしまったり、保険をかけていなかったりする事例もあります。
万が一の際に、保険で修理や賠償金を支払えるかのチェックは重要です。

(2)建材などが飛ばされないか状態を確認

台風のときは、屋根瓦や外壁など建造物の一部が破損し、それが強風にあおられて飛ばされるケースが後を絶ちません。
そのため、屋根の剥がれやカーポートのぐらつきなど、構造が軟弱になっている個所があれば、台風が来る前に修繕しておくのがベストでしょう。
また、庭木も倒木の恐れがないか状態を把握し、植木鉢や脚立などの屋外に放置しているモノも撤去してくださいね。

(3)雨漏りのチェック

雨漏りのチェックも台風前には欠かせません。
建物の見た目に異常がなくても、放置し続けた空き家では、どこかが雨漏りしている可能性があります。
天井や壁などをくまなくチェックして、雨漏りの有無を確認しておきましょう。
雨漏りしている様子がうかがえたら、台風が来る前に修繕なり応急処置を施し、ダメージの拡大を防ぐことが大切です。
雨どいのつまりによる雨漏りもありますので、事前に掃除をしておくのもおすすめですよ。
長期間手入れしていない雨どいや排水溝は、意外とゴミが詰まっています。
台風によって新たな雨漏りが発生しないように、きちんと詰まりを取り除いておきましょう。

(4)業者に管理を依頼する

遠方に住んでいたり時間的に余裕がなかったりする人は、業者に対策を依頼すると良いでしょう。
プロに任せておけば、適格な対処法を連絡・実行してもらえますよ。
台風や地震後の無料点検をしている業者もあるので、空き家管理も兼ねて依頼すると安心です!

空き家の台風対策:物件に被害が出た場合の対応策

台風によって空き家に被害が出た場合の対応策は、主に保険による補償です。
損害箇所の確認を現地にておこない、写真を撮るなどして記録を残しておくとよいでしょう。
以下に、火災保険での対応策を挙げます。

(1)保険証券の確認

保険の加入有無はもちろん、種類と期間を確認し、補償内容を確かめておきます。

(2)保険金請求の連絡

保険金請求の連絡をし、必要書類の送付とこちらで準備すべき書類についての支持をもらいましょう。

(3)保険会社による審査通過後に振り込み

保険会社の審査結果によって支払い金額が決定し、指定の口座に保険金が振り込まれます。

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まとめ

空き家にどれだけの台風対策をしておくかで、台風後の結果が変わってきます。
対応をあらかじめ考えておけば、万が一の際に行動を起こしやすくてスムーズに事後処理ができますよ。
放置したままの家は急速な速さで老朽化していくので、定期的なメンテナンスは台風対策にもなります。
台風がやって来る前に、ぜひ対策をしておきましょう!
自身での手入れが難しいのであれば、専門業者に管理を依頼し、台風対策と合わせて空き家に対する悩みを解消しませんか?
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